2018/02/10

週4日、病院に泊まって重症管理。

「最強寒波」の影響か、この1週間は、心筋梗塞とそれからの心不全、重症肺炎合併、などなどずっと本気でPCIからその術後管理をフォローしなければならない状態でした。
急性心筋梗塞に対するカテーテル手術は、待機的に行うことの多い慢性完全閉塞に比べ難易度ははるかに簡単なものの、スピードとシンプルな仕上げが要求されます。あとは、真夜中でも自分をふくめたスタッフ(看護師、放射線技師、工学技士、場合によっては業者さん)の「1秒を争う」集合が必要になります。
あとは、その後の管理です。飛行機同様、離陸と着陸が難しいもので、強心剤、血管拡張剤、利尿剤などのくすりは勿論、補助人工心臓、人工呼吸器の調整が必要になります。
自分は循環器内科に入って1年目は「一切」診断カテーテルにさわることはもちろん、カテーテル室への立ち入りも厳しく制限されており、ひたすら救急外来での判断や上席医・他科に対するプレゼンテーションやコンサルテーションのトレーニング、集中治療室の管理をしていました。2歩手前でとどまる、3手先まで読んだ対応をすることで、シンプルかつスピーディーな管理が実現できます。
厳しくつらい1年間でしたが、12年経ってはじめてよい時代を過ごしたものだ、と思っています。

2018/02/04

領収書の意味

サラリーマン減税の廃止に、復興特別税の上乗せによる増税に加え、来年もまた、増税が待っています。秋には消費税も10%になります。
その一方で、「控除」は減らされてばかり。と、嘆く前に、できることをやってみましょう。
まず、サラリーマンでも「経費」が認められるようになりました。そのために、絶対に必要なことが「領収書」です。発行側は3万円を超えた場合200円の収入印紙が必要ですが、それも経費で落とすことが可能です。
書店、JRの切符、航空券、ホテル、これまで捨てていた「領収書」「搭乗券の控え」「宿泊証明書」。すべてとっておきましょう。クリアファイルにいれて、1月に整理。もちろんどこまで認めていただけるかは税務官次第ですが、ダメ元でやってみる価値はありそうです。2018年もはじまったばかり。
もちろん、手間はかかりますが、それが1万円、2万円となるなら安いものです。

2018/02/03

落合先生にPCIを行っていただきました

今年も、昭和大学横浜市北部病院の落合正彦教授が来院してくださり、難易度の高い慢性完全閉塞病変のカテーテル治療を行っていただきました。
当院の血管撮影装置は、冠動脈治療(PCI)と末梢血管治療(EVT)両方を1台の機械で行うため、GE社製の大型パネル機となっているため、冠動脈治療には角度の制限、放射線量が問題となります。その環境下においても、3回目のご来院、右冠動脈ごく近位部、さらに屈曲石灰化という病変を
1:手技時間150分
2:造影剤使用量250ml
3:総照射線量1000mGy
という条件で治療していただきました。とにかく、一つ一つの手技、周囲への指示が論理的かつ普遍的であり、30分毎のACT測定と必要なヘパリンの追加、血圧、造影剤量、被ばく量を常に確認されていました。
STARTという200人規模の大きなライブデモンストレーションではなく、それぞれの施設のトップオペレータのみ、人数限定で参加していただく極めてハイレベルなワークショップ形式をとらせていただき、愛媛労災病院の見上部長、住友別子病院の梶谷部長、市立宇和島病院の大島部長、宇治徳州会病院の松岡部長が間近でその手技を御自身のものとされていました。落合先生は手技そのものも素晴らしいですが、一つ一つの判断、動作が全て根拠と確信に基づくため「次に自分ができる」よう教育してくださるのがさらに素晴らしいところです。
看護師さんが手洗いセットも完璧に準備。

PCI終了後の集合写真 今回もセカンドは西原看護師

当院の血管撮影室では、4台のマルチアングルカメラとインターカムを用いて、病院の講堂に中継が可能なシステムを作っています。患者さん同意のもと、病棟のスタッフや地域のメーカー関係者の方々にもこの治療手技を解説とともにお届けし、地域全体での冠動脈治療(あるいは末梢動脈治療や不整脈のカテーテルアブレーション)の技術と知識の向上を目指しています。臨床工学技士さんのカメラワークは毎回好評で、落合先生の流れるような指さばき、画面上のワイヤーの血管選択からサーフィンまで、「みたいところをみせる」中継を行ってくださっています。
深夜勤務明けで一睡もしていない看護師さんたちも勉強して帰られていました。(写真は前日のチェック時のものです)

午後からは特別養護老人ホームの地域交流センターで、本日の症例の細かな解説、昨年落合先生が行われたなかで最も大変だった症例、参加者それぞれの施設で難渋した症例、これから難渋が予測される症例について3時間のDiscussionとLectureをいただきました。 非常に、非常に、濃い1日であったと思います。

患者さんには「地元で受けられる最高の専門治療」
先生方には「すぐ近くで学べる最高の専門治療」
スタッフには「自施設で学べる最高の専門治療」

実現できた1日だったと思います。

2018/01/01

15分でできる資産運用

ついにメガバンクからマイナス金利にともなう経営悪化に対する「口座維持手数料」の提示が再燃しました。もっとも、口座維持手数料は日本以外、どこの国でも必要なモノですので、ある程度は仕方ないかな、と思ったりしています。やめればいいだけです。
さて、自分の貯蓄のうち現金は ほとんど ありません。2ヶ月分の支払い合計の平均金額を残しているのみで、あとは全て株、貴金属(プラチナ)、投資信託、Wealthナビ(AIによる自動分散投資)、一部を仮想通貨にして運用していました。
いろいろありますがやはり圧倒的に便利なのは、SBI証券とSBIネット銀行です。ここは、一つ作っておけば、手数料が安くセブン銀行やゆうちょATMで出し入れできる銀行口座、日本株、外国株、貴金属、投資信託、自分はやりませんがFXもできます。
今の勤務先では、地方銀行(伊予銀行)しか口座振り込みができないため、ATMの手数料がかからない時間内におろしてセブンイレブンにもっていく必要があります。金額が10万以上の場合はこわいので、ショッピングセンターの伊予銀ATMでおろしてとなりのゆうちょATMに入金する、ということをします。

https://www.sbisec.co.jp/ETGate
楽天証券でもいいですが、自分はこちらを基軸においています。

https://www.wealthnavi.com
つみたて運用(いわゆる国際分散投資)はこれが成績良好。FOLIOは「わくわくする分野投資」とありますが、圧倒的にパフォーマンスが悪いです。Wealthnaviは預かり金の1%が手数料、とあるものの、株を自分で運用して5%儲けるのはかなり大変なことから、この1%は安いと考えています。

https://www.rheos.jp
昨年、自分の中での成績がいちばんよかったレオスひふみ。SBIや銀行経由のものもありますかやはり手数料を考えると「直販」以外はありえない。中小企業株を中心とした運用で毎日、毎月のレポート配信は自分がきいていて勉強なる、一方で、レオスがかなり大きくなっており、中小企業株だけで今後どうなるか、そこは見極めが必要です。


https://bitflyer.jp/ja-jp
自分が一番最初にはじめてビットフライヤーのビットコイン。知らずに「購入」したのでかなり高くついた、、、Lightningネットワークの板取引は使いやすくて、取引報告書をエクセルでいただけるのが確定申告にあたり、ものすごくうれしい。


https://coincheck.com/ja/exchange
種類が多いために「認可」されていないコインチェック。イーサリアムなどはビットフライヤーに比べれば安めだが、板取引ができないので高め。また、取引報告書も文書ベースなので、確定申告はどうしたものか。もちろん改善中、とあるが・・・


https://bittrex.com/
おしえていただいた海外取引所のBittrex。海外取引所なのでパスポートなどを送って登録。日本のCoincheckやBitflyerで購入したBTCやETHを基軸にしておいてXRPやほかの仮想通貨に交換。イーサリアムおくるときには、直接おくれないので、TREZORのハードウォレットを経由することがポイント。XRPはTREZOR対応ではないので、Ledgerというウォレットが必要になります。

仮想通貨は通貨ではなく、一歩間違えばタダのバブルで投機そのもの。あくまでこちらは余剰資金でのみしか行ってはならないとおもっていますが、当たれば大きいです。でも、その分確定申告も面倒で、税金も大きいため注意が必要です。

さて、来年はどこでどう回していこう、、NYダウは最高値を更新し続けており、日本株もかなり高い。そろそろどこかで暴落するかな、と思ったりもしていますので、ニュースはかならずみるようになりました。医療職(専門職)は世間が非常に狭いので、ちゃんとした幅広い視点を身につけるため、これらの教養を得ていくことはとってもとっても、大事なことではないかと思いました。

一般常識とかけはなれば組織は必ず瓦解する

あらためて考えさせられる言葉です。




謹賀新年 平成30年(皇紀二六七八年)

明けましておめでとうございます。今年も無事、0時ちょうどに氏神様である石岡神社にお参りすることができました。まず、これができることに感謝です。宮司さんもお元気そうに祝詞をあげられていました。
昨年は、西条赴任後五年を迎え、地域貢献という観点から日常診療と学会活動のスタイルを大きく転換致しました。技術や症例報告を中心とした1年目と2年目、立ち上げと教育システムのまとめを3年目。PCIやEVTの中長期成績を主体とした4年目の学会発表。そして、昨年はマネジメント全体について包括的な考察とノウハウ開示に主眼をおいた教育講演に注力させていただきました。院内では、チームの看護師さん達が全力で、22種類に及ぶクリニカルパスや、15種類に及ぶ侵襲的検査や治療の同意書を全面改定してくださりました。
 今年は地域における連携施設について「五年間の実績をもとにした見直し」が主体になりそうです。もちろん、技術やこれまでのマネジメントについてのノウハウは「全て」開示いたしますので遠慮なくお申し付けください。

さて、Facebookで昨年の私の漢字は「金」でした。はじめて貯蓄や保険について考えた一年でもありました。これは、けっこう大事なことで、私たちは「被用者」とはいえ、身体が資本です。かつては、傷病者手当、障害年金など保障がありましたが、今は全くありません。すなわち、体調をくずす=即生活保護受給者、となることもあり得るわけです。

森田先生からご紹介いただいた、マニラでの御縁から、書籍を読み、直接講演を拝聴し、フィナンシャルプランナーの資格をもつ千葉の藤本先生にも教えを請いはじめて「不労所得」というものを得ました。まだまだですが来年はそちらもがんばっていこうと思います。もちろん、1日15分から30分以内で行っていく、という鉄則は遵守していきます。

最後に、昨年は「年賀状廃止」元年でした。元旦に年賀状をいただいた皆様、本当にありがとうございました。今、全力で返信のMailを送らせていただいております。

今年も御指導、御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
皆様と皆様の大切な方々の御健康と御多幸をお祈り申し上げます。

金子 伸吾





2017/11/16

私の診療ポリシーと「医業」の将来


もちろん過剰検査は論外ですが、患者さんの視線や顔色をみて「何かおかしい」と思ったときには検査を行うべきだとおもっています。すなわち、診察室あるいは病室のドアあるいはカーテンを開けたときから閉めるときまでが診療なわけです。
最近、臨床推論、総合診療、診断学、と言葉にして一生懸命それを「学問」にしようとすることが、トレンドですが、臨床医の直感、あるいは第六感というのはもっともっと大切にするべきでしょう。
そこだけは、医者の仕事がAIではできないところだと思っています。
逆に言うと、それ以外はすべてAIや産業用ロボットになってしまうのではないかということです。

2017/11/14

宇摩医師会でお話しさせていただきました



 昨年、薬剤師会でお声がけいただいた、宇摩地区ですが、今回、医師会の学術講演会にお呼びいただくことができました。
グランフォーレ石松というホテルで90分お話しさせていただきました。薬剤師会の単位が120分基本となったため、どうしたものかという時間でした。60分と90分は大きく違いますね。なので、3部構成にしました。医師会でも開業医さんから勤務医さんまで、比較的若い先生から重鎮まで、内科、外科、整形外科、、と非常に幅広く、今回薬剤師会との合同開催ということもあり、こちらも、病院薬剤師から門前まで、幅広いものでした。

大きな会場でしたが、たくさんの皆様にお集まりいただくことができました。感謝です。



当院から、ものすごく忙しい中、薬剤部より3名聴講してくださいました。やはり、フロアに自身の施設のスタッフの顔が見えるとかなり引き締まります、そして安心します。

抄録です

宇摩医師会学術講演会 20171113
演題名:血栓性疾患に対する最新のカテーテル治療
〜深部静脈血栓症・肺塞栓から急性動脈閉塞まで〜
済生会西条病院 循環器内科 金子伸吾
血栓症は、急性心筋梗塞や閉塞性動脈硬化症など動脈の狭窄、閉塞疾患に比べ、Minorではあるが、生命予後そのものに直結する肺塞栓はもちろん、深部静脈血栓症においても、長期間に及ぶ足の腫脹と疼痛という自覚症状とつきあわねばならない、極めて重要な疾患である。また、今回、3部構成でプレゼンテーションをさせていただくこととした。
1部では血栓、抗凝固療法についての概論と対象疾患に応じた治療法やマネジメントを紹介する。ウィルヒョウの三徴、抗血小板薬と抗血栓薬の違い、NOAC各種それぞれの特徴についても整理してみた。血流の速いところにはアスピリンやクロピドグレル、遅いところにはワーファリンやNOACというのが原則であり、対象疾患に応じた処方が必要であることを説明した。
2部では、近年では、急性肺血栓塞栓症をおこしうる、中枢型深部静脈血栓症に対して、安全性と治療効果を両立させる手技ならびに術前術後療法がようやく確立しつつある。今回、日本循環器学会のガイドラインとエビデンスクラスに基づいた当院における治療戦略ならびに手技について紹介する。急性期のCDT(カテーテルによる血栓溶解術)も一時留置型下大静脈フィルター(Optease)併用のもと積極的に行った上で、後療法としての血栓溶解術、抗血栓療法を紹介した。また、気管支喘息とされていた症例が実は肺塞栓であったということも報告した。肺塞栓は緊急かつ致死的な疾患であり、常に念頭に置く必要がある。
3部では、急性動脈閉塞(血栓塞栓症)に対するインターベンションン治療についても紹介する。しばしば、外科が行う血栓除去術と比較されるがそれぞれに利点、欠点があるため、部位や血栓量に応じた柔軟な発想と治療戦略が必要となる。原則は、腸骨動脈までは血栓除去、大腿動脈はどちらでも、膝下はカテーテルインターベンションと考えている。切断、透析までのGolden timeは限られているため可及的速やかな、高次医療機関への搬送が必要となる。近年の高齢化により併存疾患(閉塞性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症、糖尿病性神経障害など)にマスクされ、見逃しがちとなってしまうことも追記したい。
NOACは適用を遵守した場合、多因子阻害、食物依存性のワーファリンに比べてその効果の安定性と、患者の利便性は明らかである。一部では緊急の拮抗薬も発売され、ますます今後の使用増加が見込まれる。発作性心房細動は一期一会、そして洞調律復帰時こそが血栓塞栓症の発症タイミングであることをもう一度認識いただき、適用量の遵守、基礎疾患の精査や定期的な採血による検査を行うことを前提に、必要時の躊躇なき使用をお願いしたい。