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2012/09/13

Gaiaの夜明け~PCI wire for CTO

いよいよですが、当院にもGaia登場の予感です。1.5gで先端までコートされた1st、3.5gで先端のコートされていない2ndの2種類を写真のハンズオントレーニングで使わせていただきました。
さて、感想です。まず、Ultimate3を使用。何とか貫通できましたが、どうしてもトルクスタビリティーが伝わらないことと、ちょっと端をなめるような通過でした。
続いて、Gaia1st。第1印象は「先端弱い」というものでしたが、1.5gでありながらUltimate3と同じ程度の貫通力というものは本当でした。そして、大切なのは90度回したい!と思うと、90度回してそのまま待つことでした。普通のワイヤーは私の場合180度回して先端が動き始めたら90度戻してイイと思った方向のところですすめます。そして、おかしいと思ったら引き戻して、引き戻す途中で消しゴムがスライムに感触がかわったところでとめて、次のアタックポイントを探す(表現が難しい)という方法をとっていましたので大きく違いました。本当にしっかりとアンギオ、場合によってはMDCTを見た上での検討が必要だとおもいます。しかし、先端までのトルクスタビリティーはSION BLUEなみのものであり、すばらしいワイヤーでした。そして、先端45度の曲げはデモのあと手でラフに触っても壊れませんでした。
2ndは1stよりも良い印象です。先端はノンコートとのことでしたが、チップ形状が少し違うことで、スタビリティーは1stよりもさらに高く、デモ(寒天素材)のなかでシャフトがなかなかよれませんでした。真ん中を狙ってすんなり通過。もちろん1st同様に、回したら待つ、回したら待つというのは必要でした。ポイントはとにかく必要な角度だけ回して待つ、というところだと思います。


最後にConquestでしたが、これはまっすぐ突き進み、さらに、どこまででも突き進みました。怖いワイヤーだなあ・・・・と思いましたが、回転角度などはもともと使っていることもあってか、大体の予想通りという印象でした。
個人的には2ndが最もよい印象ですが、Proxymal Capを破るのに一瞬Conquest、破ったらすぐにGaia2nd、DistalCapを破るのに最後にConquestという作業は必要な印象でした。
 
何例も使ってみないとわかりませんが、とりあえず、朝日インテックのワイヤーは全てSSコアであること(先端の丈夫さからSION BLUEやXTRはナイチノールだとおもっていました当該症例があれば、使っていき、そしてCTOのAntegrade Approachの成績を上げられればと思います。
 
そして、いい末梢のワイヤーが出ますように!

2012/09/11

赴任から1年たちました

昨年9月1日付けで常勤として赴任してから約1年がたちました。

おかげさまで無事に1年、勤め続けることができました。「1例1例を大切に」「やれる技術よりもやらない勇気」「適用外は言わない」を一部矛盾もありますが、これらをキャッチフレーズでがんばってきました。
多大なるご迷惑をおかけしつつも、重大合併症「ゼロ」ということは正直、自分自身でも信じられないところがあります。ひとえに皆様の危機管理、協力の賜物であります。
今後も気を引き締めて、合併症が起こらないよう、PCI、PPI、PMI、RFCAのレベルアップに努めていきたいと思います。

2012/09/07

札幌ライブデモストレーション2012

やってきました。札幌。北の大地はPCIもPPIも燃えさかっています。札幌は200万人の人口をもつ大きな街。そして北海道という大地にはたくさんのNo-Medication Patinetが多数。
というわけで、本当にレベルの高いインターベンションが行われています。

午前のPCIライブでは落合先生と土金先生によるハイレベルなPCI、中村先生によるPPIを見せていただきました。本当に勉強になります。技術のみならず「ソウル・スピリット」ここの世界に入っています。がんばらねば。
本日はcall for casesに出場。目標であったランデブークィーンとも遭遇することができました。
Awardは愛媛大学の先輩、石原先生。起こしたくない合併症だからこそ、共有をとのコンセプト、そして実際に行ったことと実験で行ったことの比較対象とすばらしいものでした。
さあ、あしたもライブです。北光記念病院からの中継です。ライブに行くたびに、インターベンションの引き出しが広がります。

2012/09/02

ZilverPTXにある「患者様の手引き」について思う

先週金曜日、ひどい交通事情の中なんとか受けさせていただいた、ZilverPTXの講習。
資料をもう一度見返していました。受講された先生方はお持ちだと思いますが「患者さまの手引き」という冊子。ステント自体に対してP10、薬剤に対してP12、抗血小板剤に対してP14・・・ほぼそのページすべてに副作用あるいは合併症について書かれています。しかも、頻度や重篤性などについての記載がなく、単純羅列の印象です。確かにすべて「ゼロではない」とは言い切れないものですし、自分自身がこれまでに経験したものもあるのですがちょっと困ったなあ、いう顔をせざるを得ないものです。
これを使って患者さんに説明・・・・訴訟社会であるアメリカのものをそのまま翻訳したのだとは思われますが、実際に説明し使用する立場としてあ非常に困ります。重篤なものの強調記載、何%という記載があればよいのですがそれもありません。「顆粒球減少」をはじめとした専門用語も入っています。一つ一つ説明を行っていくと膨大な時間がかかる上、治療による症状改善のメリットよりも、リスクを恐れて患者さんがPPIを拒否されるという可能性も大きいと思います。
どのように患者さんに説明していくか、準備段階のうちに考える必要がありそうです。

2012/09/01

フルリリースまであと2ヶ月!Ziilver PTX

いよいよフルリリースに向けた動きが見られ始めました。当院では、もともとのZilverは一本も手に入らなかったままに、PTXがリリースされます。COOK+メディコスヒラタは営業マンが少ない、モノの供給量が少ないということで、SMART回収になったとき、悲鳴をあげながら探し求めていた全国の零細カテ室にはZilverはおろしてくれない一方で、大手病院には大量に在庫がおかれていたということがあり、正直、絶対に使うか!と思っていました。
しかし・・・2012年10月1日からはじめての「SFA用ステント」が保険償還となり、その他のもの(SMARTやe-Luminexx)が保険で認められなくなる可能性もある、とのことで導入を余儀なくされた、というのが本当の心情でしょうか。
やはり、患者さんの体の中に植え込む異物であり、不具合、リコール、また予定手術のため供給量、バリエーションなどについての対応およびアナウンスは本当に気になるものであり、何かあったとききちんと対応するメーカーやディーラーのモノでないとつかいたくないというのが術者の心情です。「今後はきちんと定期訪問、安定供給、その他対応をきちんとします」と担当さんがおっしゃったのでまあ様子をみつつ、というところです。やはり患者さんに「一生うえこむ」ものであり、植え込む側にも重大な責任が生じます。

実際のものですが、Zilverは、柔らかい!ほかの10cmのステントを丸めようとすると折れてしまいますが、Zilverは丸くなります。ということは外力に対して弾性があり、機械的破損=そこからの刺激による再狭窄や再閉塞が少ないということになります。ほかのセルフエクスパンダーでは折れてしまいますので、この柔らかさは革命的といえます。
しかし、残念なことがあり、DAPTが推奨されるも、アスピリンとプラビックスなわけです。私の考えでは、末梢はとにかくシロスタゾール!ですので、そこは相反するところです。3ヶ月は3剤つかうか、あるいは末梢の状態が悪くFlowが悪いケースではワーファリンをいれた4剤になるかというところです。幸いうちの病院には消化器内科があり、何かあったらすぐ止めてくれるので安心ですが、ESCではアスピリン使用患者で明らかに脳出血が増えたというデータがあがったようです。
ペースメーカーなどの手術をしていると、アスピリンはじわじわうじうじとした出血、プラビックスは血液が固まらず、本当にさらっとした出血で止まりにくいという印象ですが実際はどうなのでしょうか。この前の抗血栓剤、抗血小板剤の講義では、低容量アスピリンのメリットは本当におおきいと感じただけに悩ましいところです。
おそらくPADに対しては私はシロスタゾールは絶対につかうので6MはTAPTとなるかと思います。はやくプレタールとアスピリンでPTXのデータがほしいところです。