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2015/01/01

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

2015年になりました。私が西条に帰郷したのが2011年11月。あっという間に3年間、菩提寺である光明寺の除夜の鐘を3回聴くこととなりました。

1年目はまず自分の立ち位置の確認と、院内の環境作り。スタッフと「世界」を知るための全国行脚。根も葉もわからない、どこの馬の骨ともわからない私に、全国の先輩方が暖かく、ご指導くださりました。ご自身が苦労して作られたシステム、あるいはそれを文書化したマニュアルも笑顔で教えてくださいました。おかげさまで突貫でありながらも、安全と効率が両立するクリニカルパスができ、離陸開始となりました。立ち上げ当初、糖尿病内科の先生方、透析外科の先生方と、愛媛大学から外来に来てくださっていた先生方が多数のPCI、PPI、PMI適用患者を紹介してくださいました。
2年目は外来と地域連携の立ち上げにいそしみました。地域連携では、名誉院長やセンター長と一緒に訪問させていただき、挨拶をしても名刺すらいただけない先生方もいらっしゃいました。そりゃそうですね。どんな技術を持っているかどうかもわからない、若い東京帰り。その中で、西条市民病院の真鍋理事長、間口先生、愛寿会病院の内田理事長、守山院長、西条市内の土岐先生、旧小松町のこまつ医院佐伯先生、旧東予市のいしづちやまクリニック中川先生、飯尾泌尿器科の飯尾院長をはじめ、多数の先生方から支援をいただき紹介・逆紹介患者さんを増やすことができました。この年は、閉塞性動脈硬化症における重症下肢虚血医療において、整形外科、WOC、皮膚科、NST、糖尿病内科との集学的医療が立ち上がった年となりました。
3年目は1年目と2年目に出すことができた臨床成績を全国で発表した年でした。これは、スタッフにとって、大きな試練でありましたが、自信にもなってくれたと思います。自分自身は粛々と眼前の患者さんの治療を行いつつ、START研究会の発展にいそしみました。院内スタッフから地域医療機関まで、そして、全国レベルのインターベンション医療を地域の患者さんに還元していく、九州から北海道まで、多数の先生方が来院してくださり、実現できました。
そして、東京から定期的に来院くださり、治療・指導をくださっている、久保部長、山内部長、本当に感謝の極みです。この数値は県内近隣、全国の大規模施設と比べると本当にちっぽけなものです。しかし、一人一人の患者さんにかける、術前のスクリーニングから手術適用の厳格さ、丁寧な手技と術後のフォロー体制に関してはどこにも負けていないと思います。PCI、PPI、いずれも18ヶ月の再狭窄率は5%を切り、2014年に至っては重症下肢虚血による下肢の大切断が院内で「ゼロ」となりました。

4年目はあえて、自分からは広げることをせず、この3年間を見直し、固める年にしたいと思っています。自分が広げなくとも、スタッフの皆様が広げてくれる体制は整いました。影に徹しつつ、本丸を守る数年も大切だと思っています。地域連携を密にし、地域医療の崩壊がなされないこと、そして、地域完結型医療の充実を。そして、若い学生や研修医の先生方に技術だけでなく、夢を持っていただきたい、、そう思っています。

このブログではこれからも、個人情報に配慮しつつ、インターベンション、地域医療、チーム医療、地方政策についての記事を不定期ながら続けて参ります。
今年もよろしくお願いいたします。