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2015/02/21

JET2015でビデオライブを出せていただきました。

今年は大阪で開かれた、末梢動脈治療の大きな研究会であるJET2015(Japan Endvascular Treatment)に参加させていただきました。私はJET/JSWR研究会によるセッションでビデオライブ「Dual-Operator EVT」を発表させていただきました。
通常、カテーテル治療は一人または、一人+助手という体制で行いますが、特に2方向アプローチにおいては、Dual-Operatorで同時に2方向から慢性完全閉塞をさぐっていく、ということが有効です。パフォーマンスは2倍から2.5倍となります。
これまでSTART-LiveでもDual-Operator手技は公開させていただいていますが、「なるほど」という声が会場から上がるものです。

これが、Dual-Operator 一人がAnterior、もう一人がRetrograde。
ワイヤーは最近、ASAHI-Intecから末梢用として、グラディウス、ハルバードというものが発売され、私も手にする機会がありましたが、非常に癖の強い印象を受けました。従来のワイヤーと同じ概念で使うと、とんでもない目に遭ってしまいます。オピニオンリーダーとされる先生方やメーカーから「このような特性で、このような病変に対して、このように使うとよい、このように使うと危ない」ということを論理的にコメントしていただく必要があります。このままでは、有効活用が出来ないばかりか、合併症がいろいろ起きると思います。Halbardについては、その「原型」とされるTreasureとは別物で、冠動脈に用いるGAIA-3rdがきわめて強靱なシャフトをゲットしたもの、GlaudiusについてもCruiseとは全く異なり、SION-BLACKがPilot250の堅さをゲットしたものだと考えるべきと思います。マイクロチャネルやTight-LesionをCrossするつもりが、中膜の間に入り込み、そのコーティング性能から一気に解離を進めてしまう危険性もあります。

10本ほどつかい、特性がわかったところで改めてブログの記事、あるいは2015年のSTARTシラバス改定時に加筆したいと思っています。

DVxさんが作ってくださった冊子のCase2が実はこの症例です。約8ページのものですが、「とにかくJETに間に合わせよう」ということで、今年に入って急遽作成作業、コンプライアンス部門などのチェックを受け、最終稿ができたのは何と、3日前でした。そのため、カラーコピー版です。写真がかなり豊富に入っています。JET会場のメーカー展示ブールで配布してくださっており、200部程度はあるようです。もしご興味がありましたら、手にとっていただけますとうれしいです。

浦澤会長、安藤副会長 ありがとうございました。

インターベンションの世界は、技術半分、デバイス半分、という割合で、手技成功率、中長期成績が変わってきます。学会、医師、メーカーが正確な情報を、公正に発信することで「だれでも、どこでも受けられる高度医療」というものが提供出来るのではないかと思っています。 **先生だから出来る、という治療から、誰でもうけられる治療へ。それが、私の希望です。

学会では「EVTかOperationか」「035か18か14か」「Intimalが必要かSubでいいのか」といった論議がクローズアップされていました。
個人的には、より細かい内容としての、合併症がおこりうるPitfall、起こったときのBail-outのTips、起こさないための細心の注意点などのLecture、それぞれの細かいデバイスに関するきわめて論理的で、整合性のあるLecture<メーカーが技術情報や製品仕様、コンセプトを明確に包み隠さずプレゼンした後、ニュートラルな立場でDrや臨床工学技士がプレゼンするもの>、末梢インターベンションをするためのカテ室や診療科(ハード・ソフト)の構築方法、良好な遠隔成績を得るためのフォローアッププロトコルや患者指導法の提唱などにも、今後は期待したいところです。

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