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2015/06/29

第4回 東可児病院Workshopに参加させていただきました。

岐阜県可児市にある東可児病院で行われたWorkshopに参加させていただきました。病院の規模、診療体制、いずれも当院と似通ったところがあり、私のみならずコメディカルも多数勉強させていただいています。今回は、透析学会とかぶったため、臨床工学技士が参加できず非常に残念でした。そのかわりといっては何ですが、今年は「みきゃん」がゆるきゃらグランプリ頂点を目指して躍進中ですので、みきゃんを連れて行きました。

ゆるキャラ台に加えていただきました。

初日、PCI1件、PPI2件のOperatorをつとめられた磐城共立の山本先生。 全症例のIVUS/OCTコメンテータを務められた宮川先生。
宮川先生のモーニングレクチャーは本当に勉強になりました。「労働時間が最も整備されていない企業は病院である」本物の産業医からの重い重い言葉です。

初日のスタート時点から西垣教授も来院。

浦澤先生のセカンドに入らせていただけることとなり、わくわくしながら着替え。

古川赤十字に移籍された勝木先生、その隣の東北薬科大学片平先生からささやいていただけたライブの解説、勉強になりました。

宮崎の若きプリンス、仲間先生 ぶれててごめんなさい。 どこでも刺すんですね。

浦澤先生は、マージン2cmでも同側順行穿刺。鮮やかな手技でした。末梢穿刺はDSAガイドの表パンでしたが、全くそれを行うことの抵抗なし。止血はトロンビンですぐに止まる。個人的には、バックアップがしっかりとれる状況を好むので、どうしても裏パン、足背、後脛穿刺を行うことが多いのですが、やはりいいなあ、と思いました。どこでもさせる、絶対通して絶対止める、という断固たる決意を垣間見せていただくこともできました。 相棒はRuby-Hard。やはり指先の感触が研ぎ澄まされていらっしゃいました。そして手技時間も圧倒的に短かったです。
下ではこのような感じだったようです。緊張で固まっている私の後ろで古田CEが支えてくれました。

北の大地からJ-WINCの先生方

流体力学、エコーマニアの原田先生。理論、実験、実臨床の三本立て。TOSHIBAのAplioにつけられるマイクロコンベックスは最強です。SMIも出されていました。

浦澤先生が質疑応答に立たれたり、というシーンも。

矢野先生 STOP-DAPTプロジェクトの一環として、OCTでみたエフィエント。

座長は姫路から北播磨に移籍された山田先生。前回このWorkshopで山田先生に教えていただいた「単純CTで冠動脈CTOを評価する」 これにより大きく当院の手技は変わりました。本当に感謝です。

二日目、朝7時30分から会場はほぼ満席。最前列は次座長席です

一発目が宮川先生の「インタベとストレス反応」 
ストレスがなければ人は成長しない、が、ストレスがありすぎるのもダメ。どうやって解決する? 本当は特別講演で行っていただきたいものでした。しかし、製薬会社は自身がつくっている薬剤に関連する内容でなければ、スポンサーもしてくれません。もっと大きな視点でものごとに取り組んでくださる企業責任をもった企業が、もう一度でてくる日本になってほしいものです。「逆らわず、にこにこ笑顔で従わず」イイ言葉です。


湖東の武田先生からは非常に、非常にストイックな「造影剤の低減」 
まさにSlenderコンセプトですが、カテの中の2mlも許さない、漫然としたテストショットを行う者には、後ろからの指導、それでもダメなら退場。教育は厳しければ厳しいほど、下積みは長ければ長いほど、いい術者ができると思います。

宮川先生はOCTを。

Slenderの吉町会長と近畿の舛谷代表。デバイスだけでなく手技そのものもSlender。
吉町先生のライブはあおもり共立の内藤先生と。青森での師弟ライブは非常に息の合ったファインプレーを見せていただくことができました。もちろん、瞬殺でした。このSCJテンポ、本当にいいです。
*すみません、どうしても下の長い漢字が文字化けしてしまいますのでこちらに変更させていただきました。

マレーシア帰りのこの方と中国帰りの上原先生によるOstium決め症例もバッチリ

牧口先生も座長をされたりしている間に・・・ いよいよ出番を迎えました。
この日の第3症例は湘南鎌倉総合病院のDr.Radialistこと斎藤滋先生。

魔神のような手技に助手はついていくのが精一杯。さあ、SionBlueで選んで、Sionで通して、あがったらUltimateにしてそれでも突き当たったらG3で。CorsairがダメならFinecrosGTに。ワイヤーは先端が壊れた?コアが折れた??いやいや見ているだけでも汗だくです。
いかにタイムラグをなくすことができるか、術者のストレスを低減できるか、が助手の仕事、と烏谷・西原看護師に教えていただいていましたので、それを頑張りました。助手って本当に大変です。1kgはやせたと思います。

サードは可児の小林CE。二人で汗だく、おでこが透けていました。

このセッション、IVUSは東海大学の中野先生。

上ではさくら会の高橋院長が座長。渋い、格好いい。鍛え抜かれ戦い抜いたまさにダンディズムです。

たまには私もまじめに仕事するんです。もちろん、汗だくで・・・

カテ室前での集合写真。スクラブが汗で重くなっていました。外でみてくださっていた先生方からのささやき、Pitfallを教えていただき本当に感謝です。しかし、GlideSheathのぬけやすさにやわさ、なんとかならんものかと。。。

Directorの進先生 本当にありがとうございました。
東可児病院のスタッフの皆様、今回もEVT、PCI、そしてその後の懇親会に地元観光ツアー。本当にありがとうございました。西条は私の力が足りず、まだまだ充実させていかなければなれないコンテンツが多数あります。しかし、Dr1名にコメディカルで循環器診療を行っていく、というスタイルはイメージこそできても可児を見学させていただくまで、具体的に動くことはありませんでした。当院の立ちあげには、様々な医療機関の皆様に見学をさせていただき、資料や院内マニュアルをいただき、4年間で1例の訴訟もなく続けられることができています。イメージを具現化させてくださった進先生、そして可児軍団の皆様、本当にありがとうございます。

PS:小林さん 今度祝賀会+反省会でうなぎ行きましょうね!




2015/06/06

第9回START Meeting (START Arrythmia 2015)の御礼

もう9回目を数える、START-Meetingですが、今回は「西条・新居浜」ということで、リーガロイヤルホテル新居浜で行うことができました。毎回、会の裏方として協力してくださるサクラメディカルの石橋さん、矢野さん、シーメックの鴻上さん、坂本さんの動きには頭がさがります。そして、今回も製薬会社・機器メーカーのかたが驚かれたのは会場設営のときから、CEさんが6人きてくださり一緒に準備、機器の説明を来訪者にしてくださったことです。前回は看護師さんと臨床検査技師さんが一緒にパネル展示や説明、ハンズオンのインストラクターをしてくださりました。いつも本当に感謝しています。
会場は100席の椅子と資料を準備。天井も高く、椅子も新しく、座り心地がよいものでした。

まずは日本ライフラインから不整脈デバイスの紹介。その後、ブリストルマイヤーズからエリキュースの紹介。

本社からの学術担当でなく、いつも現場で接している方からの説明は、非常にわかりやすく、即戦力がある内容です。よかったです。

とりあえずProducerなので今回のコンセプトをオープニングで。「不整脈:完全治癒が原則。患者さんの不安からの解放、抗凝固療法からの解放」

労災病院の佐藤部長に一般演題の座長をお願いさせていただきました。愛媛労災からは見上部長、臨床工学技士、薬剤師さんも多数の参加をいただいています。西条・新居浜地区の病院群として今後も教えていただきたい限りです。

伊藤先生に直前無茶ぶりをお願いしたワーファリンとNOAC、この1年間の合併症率比較。当院の医師がコントロールしている群でみるとワーファリンコントロールはよかった。特にこの1年はコントロール不良群がNOACに移行したため、よくなっていたことが確認。
伊藤先生は西条市出身、新居浜西高校。山内先生のご実家と伊藤先生のご実家とのつながりも判明。世の中狭いものです。

このころには80名を越え、後の椅子が足りなくなる恐れがあるため急遽1列追加。さらにその後方に椅子席を追加。

私は主にペースメーカーのお話をさせていただきました。なぜ「手技時間」「閾値」にこだわるかという理由をこれまでに経験した苦い事象を含めて説明させていただきました。デバイスインプラントで最も問題になるのは感染。それは、植え込み時の清潔操作はもちろんだが、手技時間、交換の回数と有意に相関するわけです。平均手技時間40分を実現するにはどこでどう時間を短縮していくか、そのTipsについてもお話させていただきました。30秒が10回で5分、60秒が10回で10分です。こだわりも大事ですが、その時その時、その患者さんに合わせた切り替えの判断はものすごく大切です。

この頃には追加1列も埋まりました。

特別講演の座長は同じ済生会グループの今治病院から美馬副院長に来ていただきました。特別講演のまとめのコメント、質疑応答の返し、本当にありがとうございました。

演者はもちろん、God-Hand 山内康照先生。900例のRFCAからみたデータ、年間150例搬送される脳梗塞患者からみたデータ、本当に勉強になりました。脳梗塞患者においては、経食道エコーを行い左心耳血栓の有無を確認することも大切だと分かりました。

効果を期待するならダビガトラン300mg、安全で効果も期待するならアピキサバン、1回にこだわるならリバーロキサバン。エドキサバンはまだこれからか? 自施設で伊藤先生が纏めてくださったデータと比べてもやはり同じような傾向。本当は300必要なのにダビガトラン220が投与されている方、いませんか???危ないですよ!
18mm、19mmと「サナギ」のようなカプセルダビガトラン。酒石酸が多いため仕方ない、といえども、自分がその形状の者を飲むとなると本当にいやです。一度試してみましたが、パリエットの併用、さらにコップ一杯の水をつかってもかなり消化器症状が強かったです。ダビガトランは下部消化管のみでなく、上部消化管(GERDの悪化がTrigger)出血があるということを最近鳥巣先生に教えていただいたばかりなので、特に新鮮でした。
私のNOAC患者さんは全例アピキサバンですが、どうしても何のマーカーもない(PT-INR,APTT)というところだけは問題です。しかしこの2年間、1例も塞栓症、出血の合併症はありません。1例だけじんましんがありました。


Closing Remarkと情報交換会の乾杯は植田名誉顧問。東予地区で病理医の常勤医は当院だけです。病理は診療の礎であり、Dr'sDr。いつもみていただいています。特に最近多い、IVCフィルター内の血栓。はたまた足から半分器質化したものが飛んだのか、それとも小さなそれ引っかかりそこで増大したのか、それを解明できるのは病理のみです。

最後に演者、座長の集合写真。本当にありがとうございました。

今回のSTARTはブリストルさん、ファイザーさんのご尽力もあり、新居浜で行ったにもかかわらず初めて100名を越える参加者となりました。西条・新居浜市医師会の先生方、東予地区薬剤師会の皆様はもちろん、これまでほとんどいらっしゃらなかった住友別子病院、西条中央病院からもたくさんの先生方、CEさん、薬剤師さんがいらっしゃいました。特に、私が非常に尊敬させていただいている西条中央病院の藤原正純先生にお越しいただき、情報交換会で高血糖・高浸透圧と血栓の過形成、あるいは炎症惹起による心房細動発症についての相関性について教えていただいたことは大きな感動でした。
好評の機器展示は日本ライフラインさんとフィリップスさんでした。実際使ってはいるものの詳しいメカニズムについて知らなかった機器、名前は聞いたことがある、本で見たことはあるけど、実際に触ったことはないという機器、初めてみる機器、が稼働しているところを直接触ったり、あるいは専門の説明者から勉強させていただくチャンスというものはなかなかなく、毎回、かなり好評をいただいています。
どうしても一人で組んでいると、季節に一回が精一杯になります。それでも、時計台記念病院の連携公演を目指し、地域に根付いた啓蒙活動が、これからも続けられるよう、がんばっていきたいと思います。チーム医療なくして医療は成り立たず、開業医の支えなくして病院は成り立たず。病院同士の連携なくして地域連携は成り立たず。 まだまだ可能性が有る限り、地域医療についてもあきらめません。私は地元なので、逃げることもできませんから・・・