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2018/10/02

リハビリから人間回復、健康福祉都市構想とは?

これまで、春にPCI、秋にEVTライブというスタイルで企画させていただいていましたが、諸事情により、2018年は春にPCI・EVT・RFCAのライブ、秋は地域連携の「ここだけでしか聴けない」講演会というスタイルで組ませていただきました。
今回のテーマは「生活習慣病の予防と対策、リハビリから人間回復、健康福祉都市構想とは?」に主眼をおきました。前半はカテーテル治療医で心臓リハビリと医療連携に10年以上、積み重ねていらっしゃる済生会松山病院の佐伯先生、後半(特別講演)は、酒向正春先生に壮大なお話を伺いました。
酒向先生のお話、スライドのみではなかなか理解するのも難しいかもしれません。生講演は年間200件以上の要望があるものの、病院・施設を守るため、地方での講演は30回未満に抑えていらっしゃるとのこと。都内ではミニ勉強会も行われているようです。

おすすめ本は「リハに役立つ脳画像」
そしてもちろん「あきらめない力」 「患者の心がけ」

遠方まで本当にありがとうございました。参加者の皆様、基調講演からあわせて120分の長丁場、本当にお疲れ様でした。リーガの椅子は座り心地がよくて快適でした。

リーガロイヤルホテル新居浜で一番広い会場 事前申し込みで120席を確保するも、とても収まりきらず、最後部1列、机を除去して椅子席を設定。最終は160名以上の参加。酒向先生が平成一桁のころいらっしゃった十全総合病院の先生方やリハビリスタッフも沢山参加されていました。

まずは佐伯先生からポリファーマシーの問題や医療費の問題について降圧剤のところから切り込んでいただきました。年間500億円の残薬、けっこう大変です。この講演会は病院薬剤師会の後援もいただいており、薬剤師さん向けのテーマも取り入れていただきました。たしかに7剤、8剤なんて毎日きちんと飲む方が無理ですよね・・・

なぜ急性期のリハビリが必要か、高齢者の入院が増えてきたことにどう対応するか、急性期病院だけでは完結できない心臓リハビリについてのお話が始まりました。


年齢や原疾患に応じたリハビリ OTさんの積極的介入が大事ということは新鮮でした。

酒向先生の質疑応答 心臓リハビリのための降圧剤選びとは? 心臓リハビリを行う中でβ遮断薬を患者個々の認容性に応じて最大量を投与することが大事ではないかというお話も。数年前の心不全講演会(西垣先生)でも出ましたが、心不全治療薬としてのACE阻害薬やβ遮断薬はもっともっと見直されるべきでしょう。


高血圧、慢性心不全、心臓リハビリのところの座長はやはり労災病院の佐藤先生にお願いして正解でした。座長は本当に大切です。

最後の特別講演の座長は酒向先生からの提案もあり、普段もお世話になっている愛媛のリハビリといええば=首藤先生(西条市民病院)にお願いさせてただきました。西条市民病院は西条市内「最高」の循環器内科医間口院長も擁し、済生会西条で急性期治療を行った心不全患者さんのリハビリ目的転院あるいは定期外来フォローでもお世話になっている施設で、旧小松・丹原・東予地区における当科の「重要連携病院」です。

酒向先生の講演のころには160名フルに。リーガの方が「ここまで参加者が多い講演会は初めてです」と驚いてくださりました。これはすごい。以下に、キースライドを低画質で。

はじめのアプローチは脳神経外科医としてのところから開始 論理的に脳の障害部位や容積を計算し、「どこがどう回復するか、あるいはどう回復させるか、アウトカムをはっきりさせたリハビリ」の指示を行うのがドクターの仕事ですが、そこの紹介を自験例を多数交えながら講義いただきました。大事ですね。アウトカム設定。


日本の医療制度から

酒向先生が目覚めた「人間回復」という言葉に入り 

「病院が生き残るためのキースライド」を医療従事者にメッセージ 医療の質は原点であるものの、最後のホスピタリティーまでなかなか到達させることは難しいですね「公平と誠実と親切」ですか・・・

これが酒向先生の座右の銘の言葉です すべての仕事は医療である・・・あれ、この言葉も昨年のSTARTで聴いたような(東大の森田敏宏先生ですね)


このあと「美しく死ぬ」ためのお話がありました。理想ですよね。自分もまったく同感で、管に繋がれたり点滴が沢山入りまくって死ぬ、なんて勘弁プリーズですよ。。

ここまでが「個」の話で・・・

ここからが他の誰もできない「社会と医療」

官と民ではビジネスにおける「アウトカム」がもちろん違う。どうWin-Winの形をとっていくか、そしてそのための論理整合性を構築するかの説明があり、

具体的に実現された初台ヘルシーロードや二子玉川リハビリテーション街の取り組み 初めは石原都政時代に都庁に山手通りの歩道整備について直接お話されたことがきっかけだとか・・そのバイタリティーも凄いです。。

酒向先生のご出身は宇和島 宇和島は「終着駅」と正直、私も認識していましたが、酒向先生にとっては「出発駅」。東京での取り組みを粛々と地方に還元してくださっています。愛媛県や愛媛の市町村もこのようなノウハウを積極的に取り入れていただきたいですね

厚生労働省をはじめとした政府の取り組みを(縦割り行政)わかりやすく説明していただき、

到達点としての「健康医療福祉都市構想」=人間回復する社会と街づくりが紹介されました。

東京は世界中でただ一つ、繁華街を夜も一人で安全に歩ける街
西条でもこんな安全な歩道ができればいいですね・・・と思っていたら、実はアーケード街があるわけで、宇和島は既にそこを活用されているようです。

東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて日本・東京はどうあるべきか

さらに、スケールは大きくなり日本だけでははなくアジアへの発信をすべきというところに至るも、

もう一度酒向先生の医療の原点に立ち返ってConclusion

世界に羽ばたく日本でありたいですね。隅田川河口から東京タワーに富士山。まさにTOKYOです

講演おわりに記念写真

講演終了後のClosing Remarksはこの方しかお願いできない、済生会西条病院の常光名誉院長。40年以上西条の医療を守り続けていらっしゃいます。



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