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2020/02/21

なにが一番問題なのか?このコロナ危機

2011年3月11日の原発事故とおなじく「わかっていない」ということが一番怖いのだと感じました。しかし、NEJM、Lancet、本当に出版が早くその情報公開も凄い。読みあさってみました。集められる情報を集めて、あくまで2020年2月21日現在の私見です。

怖いこと5点

1 不顕性感染や感冒性症状が長く(1週間)その間にも感染力がある。だから普通に行動し、普通にどこでも触る。そして接触感染する。

そのため、はっきりした感染者数、発症者数が把握しづらく、病気の治療の根幹の一つであり「疫学的データ」の統計と解析ができない。疑心暗鬼となることもある。

2 鼻腔粘液でスクリーニングがされたが、偽陰性がけっこうあるのではないか?

インフルエンザでも綿棒の突っ込み具合、こすり方で差があるレベル。このコロナで肺炎に成る場合、そもそも肺炎は下気道なので喀痰または肺胞洗浄液でなければ本気で判定は難しいのではないか?だから何回か検査して「最後に陽性」「亡くなってから陽性」とわかるのだろう。PCRそのものは長くかかるとしても8時間程度なので亡くなってから陽性という症例は特に挿管後にとられた検体から陽性判定となったのではないかと推測する

3 誰が重症化するかそのデータが全くない。

重症化するのは、基礎疾患のない比較的若い人でもなる。重症化したときの肺炎はかなり悲惨で対処療法(人工呼吸器や人工肺で急場をしのぐ、あるいは症状をとる、和らげる)のみしか基本的にはなく、その間に患者の免疫力があがってウイルスを追い払うしかない。だが、人工肺=体外循環でありサイトカインストームからの全身状態悪化もあるため(そもそもかなり状態が悪くなければそんなものは使わない)悲観的展望が強い。

4 いつ収まるかわからない。

インフルエンザは通常、気温や湿度があがれば勢いが弱まるがこのコロナの場合は全くそれが予測できない。自然の変異で感染力が弱まる、あるいは重症肺炎を起こさないように変異するのを待つしか無い。

5 根本的な治療薬がない、後遺症がわからない

インフルエンザに対するタミフル、ヘルペス・帯状疱疹ウイルスに対するバルトレックスやファムビル、あるいは細菌に対する抗生物質のようなものがない。対処療法で祈りながら肺炎が過ぎ去るのをまつしかない。また、肺炎となった症例の後遺症がどうなるかという情報も乏しい。

これは、国立感染症研究所のデータ。当初は乗客で途中から乗員。すなわち乗客から乗員にうつり乗員内で拡散したのではないかと考えるが、乗員に感染し、そこから乗客にSpredしたということはこのデータでは示されず、落ち着きつつあるのではないかと思ったりもする。しかしダイヤモンドプリンセス、サファイヤプリンセス、、三菱重工が大型客船の造船から撤退するきっかけとなった船なんですよね。なんだかなあと思います。

 
厚生労働省・沖縄中部病院の高山先生がまとめてくださった経過表。これは的をえているのではないかなと思う。NEJMやLancetの報告、あるいは本邦の症例経過からのものだろう。


正直「ふつうの肺炎」というレベルではない。普通の肺炎がたき火だとするとこれはオーストラリアでおきた大規模森林火災や原子力事故に近いレベル。これはARDS。ただ、3日でこの経過なら免疫不全患者における重症肺炎(SARSでなくSIRSの一環として)ならあり得なくはない。ということはこのコロナウイルスは肺など気道障害もだが、免疫不全も増悪させるのかと思ったりする。(もちろんウイルス感染で体力・免疫力がかなり低下するあるいはその逆はあたりまえとして)

CTをみても、肺胞障害でなく、間質障害が重症のものではあり得る。肺炎になったら15%が死亡ということは85%は自分でがんばって回復できているということか。このランセットは何度も読んだ。


で、自分でやってみた接触感染の対策。ドアノブや手すり、あるいは電車のつり革、タクシーから下りるたびにアルコールのウエットティッシュ(2月20日の時点で入手がかなり難しくなっている)で拭くということを実践したところ、4時間で20枚消費してしまった。
マスクは1週間で1億枚とのことだが、日本の人口は1億2千万。マスクは毎日、可能なら自宅ー通勤ー職場ー通勤ー自宅で全て交換することが望ましいものであり、全く足りないという状況は改善されないと考える。そもそも医療機関・教育機関・行政機関・公共交通機関という拡散させてはならない施設に配布するだけですぐ欠乏するだろう。

医療従事者が感染するとその医療機関の通常診療=外来・入院・手術が機能不全になる。すなわち「コロナでない普通の病気・怪我」で亡くなる方が激増する

行政機関に感染が発生した場合、そもそもコントロールタワーが機能不全になる。そこは医療機関の感染よりもさらに悲惨なことは容易に想像できる。何の手立ても打てなくなる。

教育機関の原則は「子どもを護る」のは当然の使命。現時点で子どもの重症者報告はないとされるが実際はわからない。

公共交通機関(宿泊施設含む)・インフラはとにかく拡散防止のため

できれば14日間だが、それは現実無理なので、できれば7日間、それも無理ならせめて数日間、飛行機の運航停止、新幹線はこだまだけで間引き、電車も普通便だけとして「不要不急の外出を全面禁止」とするしか日本全体の武漢・China化を防ぐことはできないのではないかと恐れている。このままでは日本人は世界各国から「入国拒否」処分となってしまう危険性がある。全くもって他力本願ですが早くなんとかなってもらいたいモノでです。

ワクチンができるか、特効薬ができるか、あるいは重症化症例の解析がすすみそのリスクマネジメントができるか、これらにかかっています。対症療法だけでは「まもなく」医療資源も枯渇してしまうことが目に見えています。



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