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2014/12/05

2014年11月25日に市民公開講座をさせていただきました。

全国の済生会病院では「困窮者に対する医療」が義務づけられており、その一環として社会福祉課による「無料・低額診療事業」が行われています。社会福祉課は地域連携室とも統合されており、連携医療の窓口にもなってくださっています。もちろん、地域の医療福祉、公衆衛生、健康に関する知識向上に寄与する、ということが病院の役割であり、今回、市民公開講座をさせていただきました。

満席で、後に臨時の椅子席をつくっていただきました。
全員に、食事療法、禁煙、受動喫煙、職場内禁煙推進手順書、睡眠時無呼吸症候群のパンフレットをいれさせていただきました。

タイトルは「心臓と血管の病気は怖い」というものでした。持ち時間は45分。延長しても60分という条件でしたので、通常、私の学会発表、学術・医療的講演は1分3枚ペースですが、市民講演で「よりわかりやすく」がコンセプトであったため、1分2枚ペースで作成しました。
合計82人の方に聴講いただき(関係者を除く)、生活習慣(食事・運動)から虚血性心疾患、閉塞性動脈硬化症から、あらかじめリクエストをいただいていた不整脈についてのところまで、お話させていただきました。最後は、病院の西条におけるやくわり、というところ、町の発展に「産業」「医療福祉」とともに「教育」が不可欠であるという点もお話しさせていただきました。
私の冠動脈CTも出しています

具体的な治療についてもお話しました 最後は西条市の発展のためのお話

満足度97%はけっこういい数字です。

レジュメがほしい、という声もいただきましたが、レジュメを配ると往々にして、そちらをみることで逆に聴講がおろそかになる、という自分の経験から、メモはできるようにするが、資料は配付しないというコンセプトでさせていただいています。

社会福祉課の方が、アンケートを集計してくださいましたが、82人中73枚という回収率の高さ、12名の意見記載というところは、市民講演ではかなり良好だと思います。1週間前に参加者の年齢や性別、居住地域のリストをいただき、さらに直前に入ってこられる皆様の年齢層や性別をみて、どこに重点を置いた話にするか、調整しました。これは、昭和大学の落合先生に「聴講者リストによってLectureは変えている」ということを教えていただき、実践したものですが、やはり効果は大きかったようです。Expertの講演やLectureを拝聴させていただくと、内容はもちろんですが、プレゼンテーション技術、思考回路、毎回の工夫というところも勉強させていただいています。

しかも、当日は土砂降りの大雨でした。参加いただいた皆様、手配いただいた社会福祉課ならびに西条市福祉センターの皆様、ありがとうございました。ちょっと早かったようですが、「眠くない」講演にはある程度テンポや抑揚も大事だと思っています。同じ話を何度かさせていただき、より多くの方々に、健康寿命を延ばしていただきたいな、と思っています。

さて、今日も外来終了。来週はかなり難易度の高い治療(冠動脈・末梢動脈)が入っているのでしっかりカンファレンスを行います。