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2012/10/28

MacからD-SUBのロングケーブルへの出力での注意!

昨日の愛媛インターベンション研究会で発見したものがあります。Mac用のスタビライザ(エミュレータ?)です。5mや10mのD-SUBケーブルを使うと、プロジェクターからの画像が乱れます。(テストモニターでは問題なし)どうやらThunderbolt(MiniDP)からD-SUBに変換するところのバスパワー不足のようで、USBで給電しつつブーストアップ!?する必要がありました。
こわいのは「テストモニターOK」というところです。スクリーンにうつしてみて、昔の観光バスやフェリーのアナログテレビ状態になってしまいます。

この変換をかませることで、画像は安定しました。はじめてみるもので驚きました。このマシンをはさまず発表された先生の画像はノイズがかなり入っておりました。昨日の業者さんはちゃんと「Mac対応ボックス」というプラスチックケースにアダプタ、電源装置などを準備されており、すばらしい対応でした。
今年度、CVIT、SLDCなどでMacで発表していましたが、大きなトラブルはありませんでした。MacBookでもProであれば大丈夫なのかもしれませんが、今後、学会やミニライブをされる施設ではそんなに高価でないので、1台あると安心かもしれません。
サイトの商品説明
http://www.imagenics.co.jp/products/dm-c1a.html
取扱説明書
http://www.imagenics.co.jp/products/pdf/t_dm-c1a.pdf

愛媛心血管インターベンション研究会

昨日、愛媛心血管インターベンション研究会が松山市で行われました。県立中央病院を皮切りに、愛媛県のインターベンション施設からの症例提示のあとSlenderClubJapanの𠮷町会長から「世界のPCI」というタイトルで特別講演がありました。𠮷町先生??あれ、昨日は京都だったはずなのに・・・と思いつつも定刻に来県。症例に対するコメントのあと講演。
世界のPCI? Slenderではないの?と思われる方が多いと思いますが、これは、愛媛労災病院の見上先生が𠮷町先生が多数お持ちのカードのなかから、是非に!とお願いしてくださったとのことでした。

いやあ・・・面白かったです。世界漫遊記に侍魂。アジア、中東でこれまで違うのか!というデバイス、保険の制限。そしてインドのカースト制に再利用の緑の液体・・・・そして物乞いのはなし。一番衝撃的だったのがインドでした。「ねこぢる」(故人)という作家のマンガはインドに残るカースト制の現実について事実を描写されていましたが、まだまだヒンズー教国家のインドにとって、ガンジーやネールが改革を行ったとはいえ、ムガール帝国は根深く残っているようです。



あとの講師を囲む会にて。済生会今治の美馬先生、愛媛労災の見上先生、𠮷町先生、三島医療センターの西山先生、私です。なんと、東予地区のインターベンショニストがそろったという貴重な写真です。タグを組み、カバーしつつ疲弊が目立つ東予地区の循環器科を盛り上げていきたいものです。𠮷町先生、是非また愛媛にいらしてください。

2012/10/27

公開講演まであと2週間!

院内の先生方、共催各社のご協力もあり、1年越しで準備をすすめていた公開講演まであと1週間となりました。インターベンション?末梢動脈閉塞症?重症虚血肢?アンギオサム?というところから、ProminentNEOやCXiの威力、Micronuckle、そしてワイヤーランデブーまであっという間の60分を目指したスライドの精製にいそしんでいます。
一人でも下肢切断から救いたい。その思いを伝えることができればと思っています。
お時間がありましたら是非ご参加いただけましたら幸いです。機器展示もかなり充実しそうですのでそちらもお楽しみに。
お問い合わせは、担当の武田MRさん、ボストンの方、または直接私まで連絡を。

しかし、ちょっと悲しいことに、私の話よりも、24時間持続血糖測定装置の話の方が聞きたい、という声も届いております。

2012/10/07

自分の中でのPPI アプローチとスタイル

これまでPCIについていろいろ書いてきましたが、今回はPPIです。
西条に赴任し、PPI、中でも足壊疽(重症虚血肢)に帯するPPIが激増しました。その殆どが糖尿病+透析患者です。
1:Iliac(狭窄)
基本的には4F11cmのマーカーシースを逆行性に穿刺します。POBA後、ワイヤーを0.035のStiffにかえてスマートを直接留置します。その後、再びマーカーシースに戻し、Afterを行います。分岐部はExpressLD(バルーンエクスパンダブル)を、という話がありますが、なれれば、Distalの位置決めはSmartでも問題がないので私は安全をとり、Smartとしています。なお、4Fシースでも0.035ならAdmiral、0.018ならスターリングの8mmまで入るため、十分に拡張させることができます。
Iliac(閉塞)
左上肢アプローチを併用します。(透析患者では反対側山越しで4FParent)メディキットの腎動脈用4Frガイディングシースは6Frガイディング相当であり、何でも可能です。JR4をProxymalの閉塞ぎりぎりまでもっていっておき、逆行性にエコーガイドで穿刺した4FrショートシースとあわせてBiDirectionalを原則にしています。最後は生スマートを逆行性に持ち込み、上肢からバルーンをいれて内側から止血してしまいます。

2:SFA
アプローチに一番苦慮するところです。やはり、閉塞の近位にシースを入れ、通ったあと、圧迫止血をするのは抵抗があることからここに関しては反対側からの山越4.5FrParentを基本にしていますワイヤークロス後には4FのMPかなんかで0.035に変えておき、生スマートにしてしまうことが多いです。生スマートのときには、術者が穿刺部分を押さえるひつようがあるため、スマートを入れる助手とワイヤーの先端をもつ+シース再挿入準備を行う助手の2名がいることが望ましいです。
POBAのみであれば4Frで貫徹できると思います。特に、順行穿刺を行うに当たってはSFA-DFAの分岐位置、穿刺部位のプラーク有無を確認するため、体表エコーを必ず当ててもらっています。

なお、SFAのMiddleまでであれば、それほどつよい石灰化でない場合、エコーでワイヤー位置が確認できます。DistalPunctureを行う、という方法もありますが、DistalPuncture(いわゆる横パン、表パン)を行った場合には絶対に通しきって、中からバルーンで止血、が原則になります。当院ではエコーで確認ができない場合に選択するというセカンドラインとして取り入れています。(18Gサーフローの内筒に24Gサーフロの外筒をつきさしてつかう安藤先生に教えていただいた方法がGoodですが、はやくメーカーさんには金属針でうしろからワイヤーが入るものを作っていただきたいところです。

3:膝下および足関節以遠
さて、自分自身のアプローチ選択として、以前は反対側からの山越しアプローチでしたが、順行穿刺になれた今では、ほとんどが同側穿刺です。特に膝下動脈に挑むには順行穿刺以外、ありえません。また、患者さんの頭と足を逆にカテーテル台に乗っていただくことで右手でのワイヤー操作も可能になります。
シースですが、55cmの場合、POPまで入ります。そのさき、Totalで側副血行路からのランデブーを狙ったり、3分岐の分岐部の狭窄または閉塞など、2ワイヤーシステムが必要な場合は、4.5Frにします。そうでない場合は3Frですが、殆どのCLIが閉塞であるため、3Frを使うのはPPI後の再狭窄または再閉塞によるReIVRに限定されています、
札幌のK先生の報告では、高度石灰化プラークをこえるにはよいかも、という報告をいただいたのでアイテムとして検討しようと思います

シースはMedikitのParent、TerumoのDestination、Xemexの対キンクシースとありますが、私の第1選択はParentPlusです。しなやかで対キンク性能にもすぐれ、ダイレータの切れもいいかんじです。必ず穿刺部をカットで開ける必要があるほどやわらかくできています。これもよいところです。山越しに対して最も開く力がつよいのはDestinationだと思います。ただ、硬いです。Xemexの対キンクシースも1度つかったことがありますが悪い印象ではありませんでした。
なお、これまでショートのマーカーシースはCordisのBrightChipをつかってきていましたが、ここにきてMedikitさんが3センチ、11センチの4Fr、6Frマーカーシースを作ってくださいました。マーカーが先端から3mm手前になったことで、Brightchipでよくあった「段差のために入らない!順行穿刺のワイヤーが抜けてしまった!」ということは解消されると思います。営業担当のみならず開発担当の方も時々いらっしゃり、机の上で設計図を書いてデバイス改良のお話ができる、そしてそれに応じたものをきちんとつくってくれる、ということに感謝しています。
シャントPTA用のシースシステムも作ってくださいました。これもいい感じで、切れがよいのみでなく、側管のワンタッチロックもあるため使いやすいです。

最後に、山越あるいは上肢からのIliacに対するアプローチで長いシース(95cm以上)を使うとき、はたしてその先から4Fr診断カテ(MPなど)が出るのか?何センチ出るのか?ということは必ず確認するようにしましょう。