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2014/01/24

ステントの使い分け

冠動脈のステントも多彩になっており、もう「どれを使っても一緒じゃないか?」とよく言われます。もちろん、長期成績でみると、BESとEESは変わりないのではないかと思います。ZESはTypeRも含め、申し訳ないが、当院での成績が悪い(6ヶ月でTLR20%というとてつもなくひどい)ので、別用途だと思っています。
シングルセンターというよりも、診断・適用・手技・フォローまで全て「同じ」方法で行っているので、何のバイアスもかかっていないのが当院のデータの特徴です。

ガイドラインです
4mm以上の場合は従来金属ステントとする。(LMT、RCA入口を除く)
3.5mm以上の場合で若い方の場合もBMSを入れることもある。(DAPTが安心して中止できる、再狭窄した場合にも最新の薄型DESを内側に入れられる)

入口部病変:Nobori:ステンレスのBES: 強度があるため、入口であっても再狭窄をきたしにくいとされるステンレスなので柔らかくしなやか、2リンクなので側枝の確保、拡張がしやすい、

3mm以上で石灰化や蛇行があるところ
PromusElement:プラチナ合金のEES プラチナ合金でAngio上も見やすく、2リンクなので側枝がとりやすい。また通過性にも優れている。ただし、薄すぎることや斜めリンクにより、不完全拡張あるいは浮いている状態で次のバルーンやIVUSをすすめたとき、ステントが縦方向につぶれたりする。そのため「手前と奥」に大きな血管径の差がある場合は用いない。また、高度石灰化の先にもっていくとき「無理矢理進めた」あとは引けない。めくれ上がって大変なことになることもある。
また、プラチナの放射線吸収が高いため、2.75や2.5では内腔のフォローをCTで行いづらい。シャフトは使いやすく、位置決めもやりやすい

それ以外:Xience:コバルト合金のEES 3リンク
成績もよく、耐久性も強いが、その分、側枝は2リンクステントに比べるととりにくいことと、側枝がつぶれやすいのが問題である
2.5mmでもCTでフォローがしやすい


さて、この使用法でEESは1年の再狭窄率4%でした。これは透析、慢性完全閉塞、コントロールの悪い糖尿病が合併症例も含めるので、結構いいデータだな、と思っています。今後も修行は続けていきます。

2014/01/16

「何もないときの心電図が大事なんです!」

2013年11月14日に西条国際ホテルで行わせていただきました「西条・新居浜生活習慣病ミーティング」の抄録を小野薬品さんが作ってくださいました。連携医の先生方20人、当院コメディカル20人の合計40名と地域のMRさんとMSさんで、会場は満席でした。
今回はとくに「救急で受診された患者さん」に焦点をあて、基礎的な心電図の原理、「心電図は1枚だけで正常・異常をみるよりも、比較して比べることで見落としを防ぐことができる」ということから、いかに病診連携をうまく行うか、すなわち「病院の上手な活用法」というお話をさせていただきました。
ご参加いただいた先生方、座長をとってくださいました西条市民病院の間口先生、ご協力いただきました小野薬品さん、ありがとうございました。このようにして「地域ぐるみでとりくむ生活習慣病医療」が進んでいけば、患者さんやご家族は突然死や救急入院、外来での二重検査や待ち時間が減ってHappy、病院関係者や行政(経済的に)は救急受診が減ってHappy、開業医さんは時間や機器の費用がかかる検査が減ってHappy・・・とみんながWin-Winになることができると思っています。
つぎは3月11日、西垣先生を招聘してのGreatな講演会。ドラスティックなプレゼンテーションを楽しみにしています。




*ご協力いただけるメーカーさん、募集中です。現在、2014年3月、6月枠は決定しています。地域連携は草の根運動です。地道な地道な啓蒙活動ですが、皆様のご協力なくして成り立たないものになっています。私の目標は地域ぐるみのレベルアップです。