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2014/06/04

自分で冠動脈の造影CTを受けました その3(造影剤アレルギーのエピローグ)

14時に検査を終え、結果を確認し、よかった、なにもなかった、と一安心し、明日のスライド作りにいそしんでいました。ところ・・・
18時ごろからどうも全身がかゆい。まあ自分は、よくじんましんも出るし、そのうち治るだろう・・と思っていたのが、全くよくならない。20時に全身に広がり、その後、まぶたが重く、キーボードが打ちづらい、、もしかして造影剤アレルギー!?と。
さすがに、おなかや背中は見苦しいので、手ですが、こんな感じで熱感と強い掻痒感(かゆみ)をともなった膨疹が全身に広がっていました。

こりゃいかんと、病院を受診し、即効性ステロイドと抗アレルギー薬の点滴。そして内服を受け取ったところ、どうやら、30分程度で進行はおさまりつつあります。患者さんには、ちゃんと夜になっても、翌日になっても、、と説明しておかねばならないなあと痛感しました。

自分自身が冠動脈造影CTをうけてみました その2

さて、結果です。今日は午後、たまたまCT検査がすくなかったため、すぐに作ってくれました。(大抵は午後まで定時予約の患者さんであふれているので、技師さんが夜間帯や当直帯、あるいは休日出勤して作ってくれています)
患者さんによく説明するViewです。私の冠動脈造影の角度にあわせて基本View。それにCTならではのSuper-Spider、Super-Cranial/Caudalをいれてくれます


StretchViewです。幸い私はプラークなし。しかし、プラークのある方は、このViewでROIを確認します。加えて、輪切り画像でプラークの付着部位や性状も確認。PCIの戦略立て(アプローチ、ガイディング、ワイヤー、バルーンやステント、ゴールライン、合併症対策)を子なうことができます。CTは、CAG+IVUSの意義もあります。心筋性状を確認することもできるので、RIの意味まであるかもしれません。と信じて、いい画像を作ってくれています。

どうでしょう?これなら患者さんにも「うちのCTはいいクオリティーですから是非どうぞ!」と受けていただけます。もちろん、これまで静止画像でお示ししたとおり、STENTのフォローや石灰化対策もばっちりやっています。




今回感じたこと。やはり患者さんは本当に不安です。回転音、比較的高いところで動く台、この結果病気があったらどうしようという気持ち・・・スタッフが明るく、はきはきと動いてくれると全然違います。そして、結果がわかるまでの時間をとにかく早くしなければなりません。水分をとるように、といっても、何もしていない状態でお茶500mlを2本飲むのもちょっと大変です。水分をとりにくそうだなあ、と思う方には、フィジオ140を1本点滴する、など患者さんの立場になった医療を実践したいとあらためて思いました。



自分自身が冠動脈造影CTをうけてみました その1

6月3日に行われた西垣先生の講演会で「患者に処方するクスリは、自分がのむクスリを」、この言葉には強く共感しました。で、そのとき「これは私の冠動脈です」とのインパクトがあまりに強かったこと、あとは、患者さんに「ほげほげですのでうけてください」と言っている検査がどうなのかというところも自分自身で知っておかねばならないこと、HT、HL、Obesityのリスクがあり、家族歴もあり、2次検診の結果もあって、受けることになりました。さて・・・
1:同意書にサインし、検査時間がきまる。撮影時間の2時間前にセロケン2Tを内服。このときは緊張もあってか128/70-85。原画像のクオリティーを高めるため、セロケンは2T。
2:セロケン内服後、15分ほどで、すこし頭がぼーっとしてくる。HR57。サマリーや診断書などのデスクワーク(本来はベッド上安静)を続ける
3:撮影10分前にCT室に入室。そのとき、必ずトイレに行っておく。


心電図をつけます(胸部3点)

造影剤は体格に応じて厳格に調整 私(78Kg)で40ml程度

モニターでHRを確認。息止めでどこまで、どのくらいの時間の心拍数低下があるかを確認

体動・息止めについて3回練習とチェック
鼻から漏れる患者さんには、鼻栓、COPDなどの方には酸素を使用。

右肘正中に20Gでルート確保

この時点で造影剤についての最終説明。上半身から順にあつくなること。呼吸苦や気分不良がでたときにはすぐに声を出すよう確認。

ルートは絶対に曲がらないこと、刺入部やジョイントを何度も確認

左手はリラックス。右手はまっすぐ伸ばす。これが大切だということは後で知る

簀巻きになります。結構きつめ。

外では、Aortaのところのタイミング(注入開始から最も濃度が高くなるまでの時間)を1回シミュレーション

HRを確認しながら撮影。

撮影そのものは1分未満(17秒)。ただ、入室から退室までは25分くらい。

で、さて、このあと、結果はどうだったでしょうか!?