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2013/07/21

Fujifilm X-E1とXFレンズで夏の北海道を撮る

まずはこの写真。約1000枚のなかのBestShotです

久しぶりにカテーテル以外のことを書いてみます。院長から「ちょっとは仕事のことを考えないときを作りなさい」と夏休みをいただきました。もともと旅行、写真がとても好きなのですが、カメラを稼働させることもほとんどできないこの数年でしたのでとてもうれしかったです。喜び勇んで北海道に。
メインシステムはNikonのD3S+24-70または105mmマクロまたは50mmf2のZFツアイスをこれまで使っていましたが、重くてそれを背負うだけで汗がしたたり落ちます。というわけで、2012年12月からもともとはCONTAXのGレンズを復帰させるために購入、その後「イイ発色!」と気に入っていたFujifilmのX-E1とそのシステムでいくことにしました。これに伴い、かつてのサブシステムであったPENTAXは売却しています。

X-E1+XF18-55(VR)と35mmf1.4

AFは当初かなりトロいこと、迷うことが多かったため、これは厳しいかな〜と思っていましたが、何度かのファームアップで特にVR18-55との相性はよくなっています。SWFとも相まって速度もかなり速いです。実際の作例です

美瑛町「ぜるぶの丘」より
まずは条件のよいところから 18mm(27mm相当)です。AFポイントは左手の親指のAFボタン+右親指の十字コマンダーで移動できるので視線をずらす必要なし。露出補正も同様で、右手の親指でダイヤルをくるくるするだけです。EVFはまさに究極のライブビューでこれはすばらしいと思いました。
これも「キットレンズXF18-55f2.8-4 OIS」です。

ズームレンズとは思えない解像度+抜けです。

こちらも同様。本当にキットレンズか?APS-Cか??ミラーレスか???と疑います。ラベンダーもよく解像しています。
こちらは、XF35mmで手前に合わせて撮ったもの。三脚が使えないところで拡大AFは使えなかったです。SWMでないレンズでは、ピントは最後はマニュアルのほうが速いかもしれません。そのときにはファインダーの視度補正をきちんとしておかねばなりません。

この場合、スポット測光にして中央より少し左斜め上の緑の葉に合わせました。プラス2.0補正です。フレアやゴーストも殆どなく、光線のラインもきれいです。
ニセコより 羊蹄山(蝦夷富士)+夫婦の木(サクランボ)
しかし、夕方では一転。ダイナミックレンジを400%(ISO800設定が必要です)としてもなかなか広がらず、RAWで記録して調整しなければならないと思いました。この点はフルサイズ+1200万画素、さらにカメラ内でHDR変換がかけられるD3には及びませんでした。

18-55で撮ったところです。AFが速いので通常のAF-Sモードで十分いけます。
こちらもズームレンズです。絞りを2.8の開放で撮りました。後ろぼけもGood。

XF60mm2.8マクロです。開放の場合、カミソリのようなピントエリアになってしまいます。膝をつき、脇をしめ、ファインダーに額を当てて手ぶれを不整だとしても、少しでも風が吹くと厳しいです。6枚/秒の撮影が可能なので、そのようなときは連写を使う方がよいかもしれません。

積丹半島「神威岬」にて
望遠の55-200です。これはピントがかなり迷います。MFとして、ワンプッシュAF(右手の親指でOK)で合わせるしかありません。また、E1は本体が軽いため、バランスが難しいです。左手はしっかりとレンズ鏡胴をもち、脇を締める必要があります。ただ、VRはよく効いており、手ぶれは殆どありませんでした。

このように明るい条件下でもMF+ワンプッシュAFでないとピントは合いにくかったです。「ファーム富田」から走っているところが見えました。
「青い池」
曇天下でこの色を出すため、WBを触っています。

旭岳のふもと「天人峡」入り口より。PLを減光フィルター代わりに使い、ISO200設定で1/4としました。VRもあるためか、橋の上に置いて、しっかり手で固定するだけで手ぶれはほぼありません。
これがXF35mmf1.4の実力です。
悪条件の代表「花火」です。遊覧船の上からだとそのものが揺れることもあり、VRはいらない!と割り切り明るい単焦点に変更。ピントはMF無限遠に近いところで合わせておいて、6連射で狙います。露出はスポット測光です。AEスポットは明るいところから少しはなれた対岸の岸です。波の感じもすばらしく、こんなレンズが世の中にあるのか!と思ってしまいました。

こちらも花火です。連写の中でよいものを1枚。

何枚か追加でUP。これもMacro60mmですが、MF+ワンプッシュです。

まさにカミソリのようなピントです。開放f。

個人的にこれも今回のBestShotの1枚です。斜光条件にPLをつけ、さらにVelviaよりもさらにVividのような仕上げにしました。 

というわけで、フジフィルムX-E1はMade in Japanのすばらしいシステムです。かつてのS5proのような描写で、レンズに施されたSuper-EBC-FujinonコートはCarl ZeissのT*コーティングに勝るとも劣らない優秀さです。ニコンのナノクリスタルも優秀でしたが、こちらのほうが上かもしれません。このシステム(E1本体+35mm+18-55mm+55-200mm+60mmMacro)が小型カメラポーチ1つで楽しめるというのは本当にすばらしい時代になったと思いました。難点はバッテリです。特にEVFでなく液晶モニター(46万画素なのでいまいちだが、ヒストグラムと電子水準器が表示されるので重宝)を使っていると、3時間程度でなくなります。必ず予備バッテリが必要になります。
また、防水、防塵構造ではないので、雨にも弱いです。富士純正の底ケースを買えば大型の防水シートがついてきますのでそれもありだと思います。

是非、ミラーレスを持って、外に出てみましょう。


2013/07/10

CVIT2013にきました!

本日は午後お休みをいただいて、CVITに参加するため神戸までやってきました。
西条から神戸は高速バスで3時間30分。乗り継ぎもなく快適です。今日はとてもいい天気ですが、丸坊主で外を歩くにはつらいものがあります。
さて、今回私の発表は・・・重症下肢虚血に対する治療の成績です。私が赴任するまで、年間10本から20本の足(ふくらはぎから下、ふとももから下)が済生会だけでも切断されていました。さらに、血流が悪いと、切断しても傷がつかず、再手術、再々手術、その間に心筋梗塞や脳梗塞を起こす、などということで非常に予後が悪いものでした。
(閉塞性動脈硬化症+糖尿病性壊疽は大腸癌よりも予後が悪い!)
赴任後、心臓はもちろんですが、下肢の血流障害による切断をされている方がおおいことに驚きました。まず、糖尿病内科医である家内の段階で、フットケア、ABI、下肢動脈エコーによるスクリーニング、「疑わしきは紹介」で血行再建か、薬物療法か、運動療法か、私が診察させてもらいました。続いてその隣で診察されていた糖尿病内科の部長からも紹介が増えました。
次は、整形外科です。整形外科には、ヘパリン・ワーファリンの周術期コントロール、不整脈や左室収縮能障害などのマネージメントで関連がありましたが、その後、術後の深部静脈血栓症からの肺塞栓で関係を強くもつことができるようなりました。間欠性跛行の患者さんの30%に閉塞性動脈硬化症がある、とお伝えしたところ、、、なんと全ての「あしの症状」を訴える患者さんにABIと下肢動脈エコーを行い、症状があって詰まっている患者さんを全員紹介してくれました。きっかけは本当に些細なことでした。
その次に、潰瘍がある、あるいは切断目的で紹介になった患者さんに「血行再建できる?」と話があり、そこからはもう言わずもがな、血流評価+血行再建をしてから切断あるいは切断回避!という流れが完成しました。地道なフィブラスト塗布、プロスタンジン軟膏などに加え、VACや皮弁移植の導入も積極的に行ってくださいました。
最後が透析センターです。もっとも、整形外科から紹介になる患者さんのほとんどが透析がらみであったこと、その患者さんたちが、PPIをすることで下肢切断を回避できていることをみていたCEさんが、透析室のNSによびかけて、フットケアを拡充してくれました。靴下をぬいで足をみる!これがきっかけです。水虫はないか?深爪はしていないか?足の裏に胼胝はないか?この「視診」で知覚障害があってわかりにくい糖尿病患者さんの壊疽であってもRutherfordIII-5までの段階で拾い上げることができました。さすがにIII-6で広汎壊疽や敗血症になっていると、ひろげてすぐに切ってもらわないと命が助かりません。いかに、Gatekeeperを設定するか、自分自身のできること、できないこと、判断の重要性を専門家にお願いするかということの大切さ、浦澤先生に教えていただきました。
外来のフロー、病棟のパス、ものすごく大変でした。混乱を極めました。やはり機動力の烏谷、安定感の藤井、イノベーションがつづく鈴木・西原という看護師チームは偉大です。次回のCCTでは、機会があればこのクリニカルパスの変遷とワークフロー改善についても発表させていただくつもりです。

でも、その集大成が、次の添付です。
これが完成した患者フローです。これ以外に、糖尿病内科は持続で血糖コントロールをして、160以上にならないようにしれくれます。2時間ごとのデキスターもいとわない完璧主義です。女医さんは妥協するということがないので、恐ろしいものです。その代わり、数日間で「低血糖を作らずに」完璧な血糖コントロールをしてくれます。CGMも使っているようです。
このまま大切断「ゼロ」が続くとは思いませんが。一桁前半では押さえたいものです。
しかし、実際に切断を行ったとしても、いかに創がよく治るかということも実際のポスターでお示しできるものを持ってきました。整形外科部長だけでなく、病棟婦長(看護長)が驚いていました。

この結果を出すに当たり、閉塞性動脈硬化症の治療について、院内・院外連携について日本全国の先生方からたくさんのアドバイスをいただきました。北から順に、時計台記念病院の浦澤一史先生、佐藤勝彦先生、越田亮二先生、北光記念病院の野崎洋一先生、札幌心臓血管クリニックの藤田勉CEO、いわき共立病院の山本義人先生、春日部中央総合病院の安藤弘先生、新川橋病院の小山豊先生、岸和田徳州会病院の横井良明先生、藤原昌彦先生、福西会の衛藤先生、和白病院の伊元先生、ほか数え切れない先生方とReal、FB上でディスカッションをいただきました。本当にありがとうございました。

忙しいときでも駆けつけてくれる臨床工学士チーム。いやいや1年でAVNRTが「切れましたね」とは見事です。
冠動脈は来年には、成績を出そうと思っています。なお、Iliac、SFAはLesionでは合計100以上治療しました。再狭窄はSFAの1病変だけです!これもそのうち中長期成績として出させていただきます。丁寧なワイヤー操作、IVUSをみてステントのサイズをきめ、性状をみてバルーンをきめたことなどがポイントだったと思います。

AN69幕による透析とLDLアフェレーシスの効果についても検証!(足病学会)

 
数が倍増したのにがんばって耐えてくれたエコー室!ありがとうございます。しかも、一例一例の難易度が透析やステント後、Iliacと難易度があがっていたので大変だったと思います。新人さんがまさか1年で末梢エコーまできちんと当てられるようになるとは思いませんでした!でももっと大変になりますのでよろしくお願いします。優秀なコメディカルは病院の宝です。

当院RT考案、自慢の足固定具。DSAでどうすれば、患者さんが苦痛がないか、足が動かないかというところを元に捨てるはずだった他のクッション剤をカッターナイフで削って作ってくれました。KCJLで各方面から評価をいただきました。うちの足DSA、めっちゃきれいです!!

私はたくさんの先生方に包み欠かさず、苦労されたこと、成功の秘訣を教えていただきました。ですから、私も今後、インターベンションや循環器科に情熱を燃やす若いDr方、コメディカルさんにとって、少しでも役にたてるようになりたいと思っております

2013/07/05

体外でみた4段ロケットの上手な使い方(CXiの回し方とだしいれ)

実際に、POPからATAが分岐するところ、さらにその先の「肩」のところで困ることは多いと思います。これを4段ロケットでどう越えるか、まあ、あえていえばCXiでなくMPでもいいかもしれないのですが、ヌルヌルによりサクサク入ることもありますので・・・
体外で実験したものです。ParentーCXiーProminentNEOの出し入れでバックアップ力やBiasを変えること、ProminentNEOからワイヤー(Cruise)を出し入れすることで、ワイヤーの「曲げ」を変えることなく「形」を変えるところがポイントです。
しかし、春日部のA先生がおっしゃっていたとおり、Angio下のほうが直視下より入れやすい、というのは真実でした。
そして、山越しと順行でいかにデバイスフリクションが違うかということもこの模型を使えばすぐわかると思います。0.014システムを山越で使うのは本当に技術が必要だと思います。
System:シリコン製の血管+4FrCXi+ProminentNEO+Cruise
左手はどこをぬらしてどこを乾かして、というのもポイントだと思います。実際のときは乾いたガーゼが左手、濡れたガーゼを右手です。

2013/06/25

心不全に対するトルバプタン(サムスカ)の可能性

Made in Japanの利尿剤に「サムスカ」という薬があります。これまでの利尿薬とは全く異なるバソプレッシンに対する拮抗作用で、「水利尿剤」と呼ばれるものです。
さて、今日はその作用を痛感しています。
糖尿病、左室収縮能障害軽度(EF40%)、認知症のある70代の患者さんです。炎症とTPNによる低アルブミン、低Na血症(Na-110)を伴っていました。BNPは440とたいしたことはありませんが、両側胸水、腹水、顔面浮腫、下腿浮腫を伴っています。
まさに、サムスカが得意とするCaseです。
まず、メイン補液は1日1000mlベースとしておいて、アルブミン補充+ラシックス20mgのIVで利尿がつくことを確認、サムスカ7.5mg(1Tは15mgですが、初回は7.5mgで十分です!!)を投与。
2時間後:尿量2000ml 血圧低下なし、心拍数上昇なし
4時間後:尿量4000ml 血圧低下なし、心拍数10上昇 Na117にUP
8時間後:尿量5000ml 血圧低下なし、心拍数は4時間後と変わらず Na120にUP

橋中心髄鞘脱髄をおこさないようにするため、48時間で25mEqまでの上昇に抑えねばならないため、今日はここまで。明日のLDを見てもう一度投与するか決めるところです。明後日CTをとりますがどこまでよくなるか楽しみです。
なお、1Tが2500円と高価です。DPC病院にはほんとに痛いです。しかし、HANPを使用するよりは格段に安く、血圧も低アルブミンの場合に補正をかけておけば、下がることはほとんどありません。さらに、ラシックスの増量によくありがちな、低K血症、急激な血管内脱水による急性腎不全なども起こりにくい印象です。DPCの区分に「トルバプタン使用」というサブコードができれば、急性期心不全、慢性心不全のASVにつづく新たな治療として、今後まちがいなくスタンダードとなるでしょう。厚生労働省さん、日本のとってもいい薬です。是非育ててください。
http://www.otsuka-elibrary.jp/di/prod/detail/init/sam

7.5mgも発売されたようです。また、肝不全による腹水にも保険適用となったようです。大塚製薬は徳島に本社がある四国の会社なので、ATOKのジャストシステムとともに応援したいところです。MRさんもたまには病院に顔を出してください。

注意事項や制限もあるので、そこは取扱注意です。

(下記 大塚製薬のサイトより)

<高ナトリウム血症の回避>
page1image15792
◎入院下で投与を開始・再開すること ・急激な水利尿から、脱水症状や高ナトリウム血症が報告されています。 ・入院下で投与を開始・再開し、頻回に血清ナトリウム濃度を測定することが必要です。
◎適切な血清ナトリウム濃度の測定を実施すること ・投与前値を確認の上、投与を開始してください。
・少なくとも投与初日の投与開始 4~6 時間後並びに 8~12 時間後に測定すること。 ・投与開始翌日から 1 週間程度は毎日測定すること。 ・その後も投与を継続する場合には、適宜測定すること。
◎本剤投与期間中に限り必要に応じて飲水制限を緩和すること ・本剤は、電解質排泄の増加を伴わず体液の過剰な水分のみを排泄する水利尿剤であるため、血清ナトリ
ウム濃度を上昇させることがあります。このことから、飲水制限を行っておられる患者への投与に際し ては、飲水量、尿量、血清ナトリウム濃度を十分に観察しながら、本剤投与期間中に限り必要に応じて 飲水制限を緩和して体液管理を行う必要があります。
◎高ナトリウム血症の発現・増悪のおそれがある「禁忌」の患者には投与しないこと ・口渇を感じない又は水分摂取が困難な患者には投与しないこと。 ・高ナトリウム血症の患者には投与しないこと。
◎本剤単独では投与しないこと
・本剤は水排泄を増加させるが、ナトリウム排泄を増加させないことから、他の利尿薬と併用して使用す ること。 

2013/06/23

SCJ Workshop in Higashikaniに参加させていただきました

「日本のPCIをより細く、より低侵襲に」というコンセプトでつくられた研究会、Slender Club Japan。そのWorkshopが岐阜県可児市にある「東可児病院」で行われ昨年に引き続き参加させていただきました。
可児市は人口約15万、地方都市です。名古屋から60分、多治見から30分という立地条件、病床数、透析を有し、周囲に同規模の病院が存在する、ということは、済生会西条病院に非常によくにた環境です。
8年前に進智康部長が名古屋東徳州会から赴任され、お一人で立ち上げてこられました。医師が術者、直接介助に臨床工学士、カテーテル台操作を放射線技師、リファレンスや画像の切り替え、レポートなどは臨床工学技士というスタイルは「可児スタイル」と呼ばれるもので、いかにして医師が少ない環境で安全に、レベルの高いPCIができるか、ということを追求されています。私が現在の環境に移るにあたり、リファレンスとさせていただきました。また、看護師、臨床工学技士さんも以前このWorkshopに参加させていただきました。

(今回のDirector 進智康先生)


このワークショップのすごいところはコメディカルがプログラム作りから当日の運営まで率先的にされているところです。進先生の率いるチーム=可児軍団と称される所以です。

(臨床工学士の小林さんとバリィさん:片方は改造済)


途中では北九州市立八幡病院の原田敬先生による体表エコーも登場。「体表エコーって術者でこんなに違うんだ」というくらい、ピタッととまって動かない、血管の3層構造の断面がきっちり出る、ワイヤーの先端をとらえ続ける」というものを見せていただきました。被爆、造影剤を使わないこと、硬いワイヤー(30G、50Gなど)を使うとき、血管内に入っているか確認ができる、ということもあるというのがメリットです。ただ時間がかかるところは難点で、一気にSFA全体をうつしきることができるプローベがほしいものです。

3例目は春日部中央総合病院の安藤弘先生のSFA-POPのLongCTO。大変でした。私はエコーガイドが終わった後、原田先生と交代でセカンドに。
私のRoleは初日に行われたEVTのお手伝い。1例目は山本先生と鎖骨下動脈狭窄、2例目はIliac入口部の高度狭窄にLuminexx2本のショットガン。なんと、EVARをされまくっている小牧の川口先生と。さすがに位置決めもリリースタイミングも見事でした。いいものを見せていただきました。あ、もちろん、私はシースおさえ担当。
春日部の「表裏パン用足台」うしろからMedikitの22G サーフローを造影ガイドで刺し、Cruiseをいれて、PromoinentNEO60cmを。Slenderです。この方法だと、Veinを意識せずとも、AV-Fisturaなどはほとんど起こらないようです。ただ、穿刺の角度は気をつけねばならないようです。

もちろん、私の仕事は、、ええ。シース押さえです。毎度。

いわき共立病院の山本義人先生による、Yコネ内のインサーターランデブー。生食で中をきれいにすること、インサーターの後ろを指でおさえて、血液の逆流を防ぐと中が透明なままで保たれるのでピシっといれればいいというもの。すばらしい。
もうひとつ、山本先生からは、通常型シースのワイヤールーメン(0.035)の中に、0.018+0.021ワイヤー、0.014+0.025ワイヤーは入るということを教えていただきました。やまごしで細径が通ったものの、シースを交換せねばならない(デバイスの長さやバックアップの理由)とき、それぞれのラジフォーカスをいれることで、交換ができました。
通った後はランデブーポーズ。

あ・・こ・・・この・・・・組み合わせは

翌日はAM;斉藤先生のCTO、糖尿病のランチョンをはさみ、PMは枡谷・唐原・松陰・𠮷町と3名のSlender Club Japanが誇るエース登板。

𠮷町先生のサブは青木先生と伊藤隊長 介助、安定しています。

𠮷町先生の手技。非常に症例選択がよかったです。Educationalで、岐阜ハートセンターの松尾先生、いわきの山本先生によるIVUS、OCT、FFRについての解説、よかったです。

枡谷先生の手技には小林さんの横に当院のCE三木さんも登板。私はそのうしろでワイヤーやバルーンを受け取る係でした。
松尾先生と山本先生によるIVUS、OCTの解説という超豪華キャスト。奥はRTの坊主玉置さん

松陰先生が使用された、4FrGuide。高度屈曲の#1-2もうねうねと奥までいれて、「カバードシース」のように使用。IVUSは通らないため注意が必要。過去に診断がされている、Guiding径から推測が容易であれば、非常にシンプルな手技が可能であった。

山本先生のIliacPPIをサポートする小倉CE、川口先生、後ろは私と音羽先生。奥に時計台の小谷CE。EVARで鍛えぬかれた川口先生のショットガン位置決めは見事。

東可児カテ室のステンレス製バットは使いやすくて良い感じでした。これは特注品のようです。他のカテ室を見せていただくことで、自施設のパワーアップにも繋がります。
本当に東可児病院の皆様、ありがとうございました。青木先生が着任され、ますますパワーアップする可児軍団。負けないように西条もがんばります。

2013/06/13

西条へのアクセス

東京から
1:高速バスパイレーツ号(せとうちバス、京浜急行バス)
ECS搭載のニューエアロクィーン
せとうち車はヘッドレストがありません。オットマン、フットレストはあります。
こちらは1号車が京浜急行のエアロクィーンです。たまに京浜急行で新車のセレガがありますが、それはECS(電子サスペンション)がついていないので乗り心地は最悪です。予約の時に「2台運行であれば、瀬戸内の車両を」と指定しておけば、ECSなしの車両にあたることはありません。運転手さんの運転技術もせとうちがかなり上手です。
(京急パイレーツ号の車内 通常55人乗りのバスを29人乗りにしています。3列独立シートでグリーン車よりも倒れます。ヘッドレストがあります。)
品川・浜松町→新居浜・西条・今治
浜松町  20時10分発
西条登道 06時50分着(たいていは早く着きます)
片道10800円
せとうちバス:http://www.setouchibus.co.jp
京浜急行バス:http://www.keikyu-bus.co.jp/highway.html

2:飛行機
東京羽田→松山空港 JAL ANA
合計1日14往復
東京成田→松山空港 Jetstar
当面は1日1往復

3:JR
東京→岡山のりかえ→伊予西条
東京ー岡山:のぞみで3時間15分 岡山乗り継ぎが12分 岡山ー伊予西条が1時間50分
寝台特急サンライズ瀬戸(全室個室)
東京 22時00分発 坂出乗り換え 伊予西条9時08分
伊予西条 20時23分発 坂出乗り換え 東京7時08分
(東京→西条は坂出の待ち時間が40分のためおすすめしません)
個室B寝台「シングル」7350円が1推しです。続いて、ソロ6300円、Aシングルデラックス12600円になると机や洗面所もついていてまさに動くホテルです。ぐっすり眠ることができます。東京発の「最後の寝台特急」です。チケットはとりにくいです。

こちらが四国名物の「振り子電車」です。グリーン車でもコンセントはありません。また、カーブを高速で通過するため、制御振り子というものがついているので、PCは使わず、おとなしく寝ることをおすすめします。岡山ー伊予西条が1時間50分、伊予西条ー松山が1時間でおおむね1時間ヘッドです。ディーゼルの車両は「アンパンマン列車」です。アンパンマン列車のグリーン車には全席左右にAC電源があります。


大阪・神戸(三宮)から
1:高速バスいしづちライナー 1日10往復
せとうちバス:http://www.setouchibus.co.jp
神戸(三宮)までなら4時間なのでJRと差がほとんどありません。値段は半額です。大阪になると5時間になるのでおしりが痛くなることがあります。私は平気ですが・・・
(いしづちライナー、しまなみライナーはトイレ付き4列シートですが、2席を1人で使うことが多いです。普通の観光バスよりシートピッチが広いです。また、ECSがあり快適)
2:JR 岡山乗り換え
3:オレンジフェリー 
瀬戸内海で1万トンのフェリーです。ほとんど揺れません。特別室では部屋に風呂がついています。私はもっぱら2等寝台(大阪まで5000円くらい)ですが、展望風呂がついていて気持ちいいです。
エントランスがこんな感じ。この上なく贅沢なつくりです。この船の売りは「飯がとってもうまい」ことです。
大阪22時00分発→東予6時00分着
東予22時30分発→大阪6時10分着
http://www.orange-ferry.co.jp/index1.php

広島・山口から
1:新幹線で岡山乗り換え
2:新幹線で福山乗り換え
しまなみライナー今治行き→JRで伊予西条
広島→今治のしまなみライナーもあります。

九州方面から
1:福岡なら松山空港にJALがあります
2:福岡以外(北九州・熊本など)の場合は新幹線で岡山乗り換えをおすすめします。
3:大分県や延岡なら自動車で別府または臼杵ー八幡浜のフェリーとなります。八幡浜ー西条はほとんど高速道路が通っており、2時間弱です。

北海道方面から
1:通常は羽田乗り換えでJALまたはANA
2:2013年6月よりJetstarが成田ー松山に就航 これは激安です。


*松山空港→西条はリムジンバス+JRもありますが、愛媛近鉄タクシーの「空港乗り合いシャトル」がおすすめです。全便に接続するわけでないこと、前前日18時までに要予約が注意ですが、「目的地」まで運んでくれます。
http://www.ehimekintetsu.co.jp/shuttle/index.html

2013/06/08

今日はAKB総選挙でした そこに思う地方の力

たまにはインターベンション以外のことをかいてみます。

本日はAKB48・SKE48・NMB48・HKT48の総選挙でした。このポイントは、「次のシングルのセンターを決める」総選挙であって、1年間のセンターを決めるための総選挙ではない、というところです。現に、前回の総選挙でトップをとった大島優子さんは1枚はセンター、その次は渡辺麻友さんがセンターを勤めていました。
ただ、その間のシングル(UZA)で、本来、大島+渡邊でセンターをとる予定が、ダンスのテクニック的に渡邊さんがそのポジションができず、SKEの松井珠理奈さんと大島優子さんがセンターを勤めたという経緯がありました。従って、私は渡邊さんが1、2位になる可能性は少ないと思ってはいました。大島さんは以前「1位になったら丸坊主になる」と言っていて、1位になったとき「事務所からストップで丸坊主になれません」となったことがあります。今回、1位になったら全裸になる、的な発言をされていたので、厳しいかとも思っていました。篠田さんか高橋みなみさんをTOPとして卒業ということは考えていたのですが、そこもはずれました・・・

さて、指原さんがトップというところになりました。この票はCDシングルを買ったら1枚バーコードがかかれていてそこから投票できるというシステムです。一人一票でなく、CDシングル1枚で1票。一部では中国から指原さんに9000票入った、という話もでていました。真偽のほどはわかりません。ともかく、指原さんは1位になりました。それは事実であり、結果です。そしてそれが全てです。

個人的に指原さんを応援していたのは、地方出身、地方から上京、がんばってがんばって這い上がり、その後、一度、出身地に赴任。1年間、往復をしながらもういちど上京をはたしつつあるところです。なんとなく、イイ話ですね。
ただ、悲しいかな、大分県の地方新聞の写真がUPされているところを見たのですが、この記事がトップ全面でないのです。なんでだろう・・・指原さんは大分県の「観光大使」wもされており、さらに優勝スピーチで「是非大分に帰ってみんなに凱旋ライブをしたい」と発言までしたにも関わらずです。
今回の総選挙は250億円から300億円の経済効果があったようです。別府温泉は湯が熱いことを除き、大好きでときどき入りに行きますが、関西航路・四国(松山)航路・広島航路の廃止もあり、観光客の減少は年々すすんでいます。この機会を捉えずしてどうする?と思ってしまいました。残念です。

しかし、地方というのはまだまだ底力を持っているものです。現在、首都圏のみで日本の人口のおよそ半数といわれています。農林水産業なくして、日本の底力なし。東日本大震災がおきたとき、首都圏の野菜がほとんど輸入物になってしまったことがありました。茨城、千葉、福島、宮城というところからの野菜がなくなったからです。
魚も同じです。ほとんどが輸入物、冷凍物になっています。
愛媛に帰って何がうれしいか、まず、ミネラルウォーターになる水(森の水だより、石鎚山のおいしい水)で風呂に入れることがまず第1です。当然酒もおいしいです。
そして、野菜がたくさんある。そしてその野菜に甘みとうまみがあり、とてもおいしいことです。不思議なことに、東京で買っていた野菜は1週間たっても傷まなかったのに、こちらのJAで買ったり、知人にいただいたりする野菜は同じ種類のものが3日で傷んでしまいます。理由はわかりません。魚もおいしくて新鮮なものがいくらでも手に入ります。そして、それらは、四季折々で変わります。

しかし、心配なことがあります。外来をしていると、職業「農業」「漁業」という方々がほとんど80代だということです。西条市の合併地区といわれている地域は愛媛県一の農業地域ですが、そちらの高齢・過疎化は著しく進行しています。このままでは、この西条でもおいしい米、野菜、魚、肉が食べられなくなってしまうのではないかと危惧しています。江戸幕府には賛否両論がありますが「士農工商」で「農」を第2の地位においたというところは高く評価します。実際に診療で患者さん方に携わっていて「今日は行けない」「この日は難しい」とおっしゃる理由で最も「正当だな、これは無理だ」と思えるのは農業の方です。自然は絶対に待ってくれません。種付け、苗代造り、植え替え、受粉、消毒や栄養剤の投入、収穫、保管、出荷、どれひとつをとっても、その「日」を逃すわけにはいかず、さらに天候の影響を最も強く受けるものです。漁業も同様で、その日の潮の時間帯をみて、狙う魚、出漁時間を細かく決めていらっしゃいます。アポイントの相手は自然なわけで、どうにもなりません。キャンセルはこちらからはできず、一方的にされるのみです。いつも感謝しています。

もう一度、第1次産業に活力を、そして地方に活力を、歳時記の復活を。AKB総選挙を見つつそんなことを考えていました。

もちろん、高い技術を持つ街工場、研究所、これらも、実は、たくさん地方にあるわけで、西条の産業をきっちり支えてくれています。今治造船は大企業ですが、それを支えている工場は町中にたくさんあるわけです。

がんばれ、地方、がんばれ、西条。そのために私は西条に帰ってきました。

(6月9日Update)