鎌倉時代の地頭、安土桃山時代天正の陣の金子氏末裔して、ご先祖様に恥じない生き方を選びます。 画像はPathological evidence of pulmonary thrombotic phenomena in severe COVID-19 Marisa Dolhnikoff1*, et.al より
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2013/05/08
循環器科クルズス(4) 虚血性心疾患(1)
循環器科クルズス(4)虚血性心疾患(1) 狭心症:狭心症は大きく二つに分類され、器質的狭窄からくるもの、れん縮によりおこるものがある。冠れん縮性狭心症:異型狭心症、SPASMともよばれ、明け方に多い。副交感神経が興奮することで惹起される。診断:症状とMirrorする心電図所見、アセチルコリン負荷心カテーテル検査。治療:バファリン81、シグマート15mg3x(朝昼寝る前)、フランドルテープを夜はって朝はがす、カルシウム拮抗薬(コニールなど)の内服。Risk:家族歴、ストレスなど器質的狭窄がないからといって馬鹿にはできない。救命センターに「意識障害、Vf]で運ばれる患者に多々見られるのがRCAのSPSMであり、LADのSPSMではショックを起こすことがある。これは虚血により「高度徐脈」からVfをきたす可能性があること、「気絶心筋」が発生することが原因である。 器質的狭窄:症状の多くは日中労作時、階段昇降時、多くは5分以内だが頻度が徐々に増悪傾向、というのが典型的である。安静時に生じるものは「不安定狭心症」とよばれ入院、症状経過を見てPTCAの適用となる。診断:症状の聴取が80%、心電図では「不安定狭心症」を見抜くのは困難、血液検査データ、TropTではほぼ不可能と考えること。適用症例には緊急冠動脈造影を行う。治療:局所治療としてPTCA、術後管理のために抗血小板療法がある。しかし本態は動脈硬化であり、肥満、喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症、高LDL血症、家族歴、ストレスを除外する必要がある。また、COX1選択性のNSAIDs内服患者に多いという報告もでている。 この器質的狭窄は厄介なもので、60-70-80-90-100と詰まってくるのではなく、60%程度の狭窄から一気に急性心筋梗塞へと発展する(不安定プラーク破綻による血栓形成)ものが多いことが最近わかってきている。不安定プラークを安定させることが必要であり、そのためスタチンの内服が推奨されている。またその後の血栓形成を予防する目的でバファリン、パナルジン(クロピドグレル)、プレタールなどの内服を行っているのが現状である。 循環器疾患患者の管理目標として、LDL70未満、HbA1c-6%未満、血圧110/80未満というのがある。万歩計はいまや100円ショップでも売られており、患者に血圧ノートとともにつけてもらうことは非常に効果的である。
循環器科クルズス(3) 降圧剤
循環器科クルズス(3) 降圧剤 血圧の目標は110/70である。24時間を通じて血圧を下げる必要があるとされ、白衣高血圧や早朝高血圧も加療対象である。血圧手帳を渡すのは重要。アルドステロン系の亢進によることが多い本態性高血圧と腎動脈狭窄をはじめとする二次性高血圧がある。基本には減塩(一日7g)、運動、ダイエットがある。動脈硬化スクリーニングはABI、頚動脈エコー、腎動脈狭窄スクリーニングはドップラーを用いた腎動脈血流量がある。二次性のスクリーニングには蓄尿カテコラミンが重要。心臓の評価は心エコーと心電図。 降圧剤のあれこれACE(ARB)、カルシウム拮抗薬、β遮断剤、α遮断剤、利尿剤、血管拡張剤に分ける。ACE=RAAの阻害。一般名で**トリルと呼ばれるのがACE、**ルタンとつくのがARBである。薬効としてはほぼ変わりないが、ACEでは空咳の副作用がある代わりに古い薬であり薬価がかなりやすい。ARBは副作用が乏しい代わりに薬価が高い。注意:腎機能障害患者は増悪することが多い。Cre2.0以上ではほぼ禁忌とされている。ARBは糖尿病腎症患者における尿タンパク(アルブミン)を減少させるとされており、有効な薬である。降圧作用=アジルバ、オルメテック、ディオバンが強くブロプレス、ニューロタンが弱い。特に、腎機能障害患者においてはスタチンであるアトルバスタチン(リピトール)とは相性が悪いことが多く、腎障害、肝障害を悪化させることがあるので要注意である。 カルシウム拮抗薬=血管の拡張を阻害することで血圧をさげる。薬剤により大動脈ー中小動脈ー細動脈と作用血管は異なってくる。第1世代ー第3世代まであり、抗狭心症薬、心拍数コントロール目的薬としても使われることが多い。薬剤により持続時間が大きく異なってくるため内服投与にあたっては注意が必要である。また、若い男性にはインポテンツを引き起こすため、苦情がでる。 β遮断薬=心収縮力、心拍数を抑える。大動脈解離の時には第1選択である。静脈注射ではインデラルのみ。内服では、インデラル、テノーミン、セロケン、ミケラン、アーチストがある。古い薬であり、脂質代謝異常をきたすとされ、一時期使われにくかったが最近は特にアーチストの抗酸化作用、慢性心不全に対する有効性が見直されている。またソタコールは3群の抗不整脈薬であるがβ作用が強い。喘息にはもちろん禁忌。カルシウム拮抗薬と同様インポテンツを起こす。HRが高い患者、不整脈を合併している患者にはメインテーとが使いやすい。 α遮断薬:これも古い「カルデナリン」という薬がある。これまでの薬で効果がないとき併用する。よく効くことが多い。起立性低血圧を起こすことがあり特に老人では注意が必要。 利尿剤:前回参照血管拡張剤:前回参照
循環器科クルズス(2) カテコラミン、心不全治療薬、利尿剤について
循環器科クルズス(2)
カテコラミン、心不全治療薬、利尿剤について
循環器科では往々にして心不全患者にカテコラミンを用いることが多い。単純にはDoA(イノバン、カコージン)=α+β作用DoB(ドブトレックス)=β作用ノルアドレナリン=α作用と記憶するとクリアカットとなる。DoAは2-3γ(ガンマ=1mg/kg/Hr)で内蔵の重要血流を増やし、尿量を増やすことが多い。「利尿量」と呼ばれる。4γ以上で昇圧効果がみられる。その分、催不整脈(Af、VPCなど)も強く出てくるので注意。DoBも同様。2-3γで臓器血流を増やす。血流不全によるイレウスを併発した心不全患者に有効となることも多い。ノルアドレナリン:最もよく使うのは敗血症性ショックのWarm Stageである。末梢血管を閉めることで強力な昇圧作用があるが、腎血管もしめるため、乏尿となることもしばしば。また、ASOを持っている患者には末梢循環不全も併発するため、手足の指の色、温度は常に確認する必要がある。HANP:心房性利尿ペプチドそのもの。利尿、動脈拡張作用がある。コアテック:単純にはDoA+HANPの作用があると記憶する。しかし、催不整脈作用が強いこと、血圧低下作用が強いことに注意。アクトシン:アデノシンそのものであり、心臓を強力に叩く。内服ではDoA=タナドーパ、DoB=カルグート、コアテック=アカルディと覚える。ただし、経静脈投与と経管投与では吸収量、代謝時間が変わってくるため、等量計算はできないものと考えること。 利尿剤のあれこれ 利尿剤=容量低下=降圧剤であるフロセミド=ラシックス:ループ利尿剤、強力な利尿力をもつがKを低下させる。心不全患者ではK4.0以上をキープすることが望ましい。具体的な利用量はCre正常に対しては20mg/dayである。外来でラシックスを内服処方されているにもかかわらず心不全となった場合は内服と同じ量を静脈注射することで反応をみる、30分みて反応が乏しいと判断したらその量を追加する。さらに30分みて反応が乏しい場合は倍量投与する。スピロノラクトン=アルダクトンA、ソルダクトン=K保持利尿剤であるとともに、抗アルドステロン薬でもある。利尿力自体は弱い。
近年は、ラシックスで反応が乏しい場合、速やかにトルバプタン(サムスカ)を使用することもすすめられている。基本的には初回、7.5mgを使用、添付文書に基づいた電解質濃度採血が必要となる。ただ、長期に漫然と使用した場合には効果が弱くなることもある。そして、利尿量のDoA、HANPも利尿剤であることをお忘れなく。
循環器科クルズス(1) 循環の生理学
前の病院の時、研修医や看護師さんむけの講義資料として作成したものをUp指定校と思います。ちょっと情報が古いものもありますが、ご容赦ください。
循環器科クルズス(1) 循環の生理学血液は心臓ー体臓器ー心臓ー肺ー心臓で回っている。体内の水分量のほとんどは細胞「内液」であり、循環している血液=細胞外液の一部である。細胞内液=「生命維持液」であり、細胞外液=リンゲルである。このバランスが崩れると「水分の不均等分布状態」とよばれる。血圧を規定する因子は血液量、心臓収縮力、前負荷(静脈圧)、後負荷(抵抗血管である動脈圧)であり、このバランスが崩れると「心不全」となる。Forresterの分類はこれらを分類し、いかにして「1郡にもっていくか」という治療指針を教えてくれる。血液量:規定するのは腎臓の能力にくわえて、膠質浸透圧、電解質濃度がある。すなわち、尿を産生し、電解質やタンパク量の調節を行う腎機能、アルブミンを産生する肝機能が傷害されているケースにおいて、循環血液量の調節には一層の配慮が必要となる。心拍出量:収縮と拡張いずれも心臓の動きにとって必要なものである。収縮不全=拡張型心筋症あるいは虚血性心筋症、拡張不全=肥大型心筋症とするとわかりやすいが、それに加え、大動脈弁狭窄ならびにIHSS(肥大型閉塞型心筋症)では流出路傷害もともなってくる。また、収縮力は前壁と後壁のシンクロナイズ、心室と心房の関係(いわゆるAtrial Kick)によっても規定される。それぞれ、再同期療法、心房細動からSinusへの復帰が有効である。一回収縮量に加えて、心拍数も重要となる。基本的に100をこえると「拡張不全」となってしまう。また50をきると拍出量が不十分となることが経験的に多い。拍出量を上げるもっとも効果的なものはDoB(ドブトレックス)である。また、迷走神経反射等の徐脈に有効なのが硫酸アトロピンであるが前立腺肥大では禁忌となる。前負荷:静脈は容量血管ともよばれ、動脈の約2倍の血液がプールされている。このプール量を最も簡便に知ることができるのが「頚静脈怒張」であり、45度で45mmが目安である。次が肺動脈せつ入圧である。プールを増やすことで血圧も下がり、僧坊弁閉鎖不全は改善される。しかし、プールを増やすと動脈内血流量が減るため一気に血圧が低下する。静脈系拡張薬の代表がミリスロールである。後負荷:動脈は抵抗血管、弾性血管ともよばれ、血圧維持に役立っている。高血圧の患者の場合には動脈硬化がすすみ、抵抗の調節ができなくなってしまう。この抵抗、弾性を数値化する検査がABI(血圧脈波検査)である。動脈硬化の著しい患者では、この抵抗調節ができない。そのため容量の少しの増減が一気に血圧上昇、低下を引き起こすので注意が必要である。侵襲が小さい検査であり当科入院患者には全員に施行することがのぞましい。(ただし透析患者は不可能)動脈系拡張薬の代表例がACE、ARB、HANPである。ACE、ARBはCre1.9以上では用いないことが望ましく、HANPは血圧が極度に低下することがあるので注意が必要である。逆に末梢血管を閉めることで血圧を上げる作用がもっとも強いのがノルアドレナリンである。
循環器科クルズス(1) 循環の生理学血液は心臓ー体臓器ー心臓ー肺ー心臓で回っている。体内の水分量のほとんどは細胞「内液」であり、循環している血液=細胞外液の一部である。細胞内液=「生命維持液」であり、細胞外液=リンゲルである。このバランスが崩れると「水分の不均等分布状態」とよばれる。血圧を規定する因子は血液量、心臓収縮力、前負荷(静脈圧)、後負荷(抵抗血管である動脈圧)であり、このバランスが崩れると「心不全」となる。Forresterの分類はこれらを分類し、いかにして「1郡にもっていくか」という治療指針を教えてくれる。血液量:規定するのは腎臓の能力にくわえて、膠質浸透圧、電解質濃度がある。すなわち、尿を産生し、電解質やタンパク量の調節を行う腎機能、アルブミンを産生する肝機能が傷害されているケースにおいて、循環血液量の調節には一層の配慮が必要となる。心拍出量:収縮と拡張いずれも心臓の動きにとって必要なものである。収縮不全=拡張型心筋症あるいは虚血性心筋症、拡張不全=肥大型心筋症とするとわかりやすいが、それに加え、大動脈弁狭窄ならびにIHSS(肥大型閉塞型心筋症)では流出路傷害もともなってくる。また、収縮力は前壁と後壁のシンクロナイズ、心室と心房の関係(いわゆるAtrial Kick)によっても規定される。それぞれ、再同期療法、心房細動からSinusへの復帰が有効である。一回収縮量に加えて、心拍数も重要となる。基本的に100をこえると「拡張不全」となってしまう。また50をきると拍出量が不十分となることが経験的に多い。拍出量を上げるもっとも効果的なものはDoB(ドブトレックス)である。また、迷走神経反射等の徐脈に有効なのが硫酸アトロピンであるが前立腺肥大では禁忌となる。前負荷:静脈は容量血管ともよばれ、動脈の約2倍の血液がプールされている。このプール量を最も簡便に知ることができるのが「頚静脈怒張」であり、45度で45mmが目安である。次が肺動脈せつ入圧である。プールを増やすことで血圧も下がり、僧坊弁閉鎖不全は改善される。しかし、プールを増やすと動脈内血流量が減るため一気に血圧が低下する。静脈系拡張薬の代表がミリスロールである。後負荷:動脈は抵抗血管、弾性血管ともよばれ、血圧維持に役立っている。高血圧の患者の場合には動脈硬化がすすみ、抵抗の調節ができなくなってしまう。この抵抗、弾性を数値化する検査がABI(血圧脈波検査)である。動脈硬化の著しい患者では、この抵抗調節ができない。そのため容量の少しの増減が一気に血圧上昇、低下を引き起こすので注意が必要である。侵襲が小さい検査であり当科入院患者には全員に施行することがのぞましい。(ただし透析患者は不可能)動脈系拡張薬の代表例がACE、ARB、HANPである。ACE、ARBはCre1.9以上では用いないことが望ましく、HANPは血圧が極度に低下することがあるので注意が必要である。逆に末梢血管を閉めることで血圧を上げる作用がもっとも強いのがノルアドレナリンである。
2013/05/07
済生会西条老人保健施設「いしづち苑」20周年コンサート
「音霊のピアニストと至高の語り。奇跡のコラボレーション」
常光名誉院長のお計らいでピアニスト遠藤郁子さんと、元NHKアナウンサー渡邊あゆみさんによる語りのコンサートが西条市総合文化会館で行われます。
本物のピアニストによる「聴かせる」ショパンを生で聴ける貴重なチャンスです。私も何枚かCDを購入させていただきましたが、技巧に偏らず、スローテンポで、本当にショパンの旋律を楽しむことができる演奏です。特に、戦場のピアニストでシュピルマンが弾いていた嬰ハ短調(遺作)、ノクターン、プレリュードは絶品です。個人的にはソナタ第3番か、バラード4,1,2のいずれかが曲目に入ってくれればうれしいと思っています。現状で曲目は未定なので、またアナウンスがあるかと思います。
2013/04/21
ポスター発表で動画を出す裏技を発見。
学会発表でよくあるのが「ポスター」。しかし、カテーテルインターベンション、エコー、など循環器=心臓という動く臓器を対象にした学問である事、ワイヤー操作、デバイス操作という動く手技を対象にした研究会である事、から、どうしても、ポスターではニーズに答えられない、というのがこの最近の悩みでした。そこで・・・某時計台病院の先生に「全面iPadはどう?」と提案を受けたのが数ヶ月前のことです。
その後、当然ながら、倒産品や中古品のiPadを探そうとしていました。たしかに、イイ。かっこいい。バッテリも持つ。でも、問題がありました。
自分自身がiPad(第三世代)をもっているのでポスターのパネルなような環境でピン留め使用としましたが、、無理でした。重いのです。ピンを8本うたなければ支えられません。プラスチックケース+マジックテープという案もありましたが、マジックテープもあっという間にはがれて、落下です。さらに、どんなに初代であっても1枚2万をきることがほとんどなかっことで断念。iPadMINIならいけそうです。(だれか買ってください)
今回は、こうしたのです
動画(静止画も)が動いて、バッテリーがあって、壁に掛けられるもの・・・
ほぼA4横1枚相当のサイズです。2枚分をこの「新兵器」におきかえてみました。
そう、フォトフレームです。しかも、DocomoやSoftbankが加入者数を増やすために大量に作ったもののやはり売れなくていろいろなところに流れているようです。1台5000円

(ドコモのフォトフレーム05) 他の安物フォトパネルとは違う「レグザエンジン」の技術でとってもクリアな画質。上下左右の視野角も良好でした。さすが Made In JAPAN.
http://www.nttdocomo.co.jp/product/photoframe/photopanel05/index.html
実際の発表の様子です。写真、ありがとうございました。ちょうどタイミングよく「さあ、この動画です」と膝裏動脈のDSAが現れました。バッテリは4時間くらいもちました。長時間の場合はHyperJuiceやモバイルバッテリの併用が必要そうです。結構重いので、最近はやりのキックボード付きトランクで運んでくるか?
http://www.shop.jal.co.jp/disp/001002001/48114_1.html
アイディアをくださった時計台記念病院・循環器センター長浦澤先生、ありがとうございました。今後もますます研ぎ澄まされたEVT、PCIの発信を楽しみにしております。勉強させてください。
学会はCTOライブ、EVTライブ、Education、すべて満席でした。KCJLは毎年満席です。内容が充実していることはもちろん、対象者別のテーマになっているので幅広く学習できるのでとってもいいです。このような研究会の時、私は基本的にEducationにいきます。ライブをみていて「うまい!」と思われる先生は皆さん、基本がしっかりされています。ワイヤー操作やIVUSの読み方など局所がクローズアップされがちですが、やはり全体をしっかり見られていること、一つ一つの手順を絶対に省かないこと、合併症をつくらないことに対する注意とリスクマネジメントはもちろん、起こった場合にどうするか、ということも全て先に考えられてから手技をされています。今回も本当に勉強になりました。
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