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2016/07/16

TOPIC2016


東京の時代から勉強させていただいているTOPICに今年も参加させていただきました。やっぱり、東京は知り合いの先生方も多く、リラックスして勉強できる環境でした。
私は、冠動脈のCTOに関してSlenderで勝てるか、勝てないかというセッションのDiscussion、EVTでは心臓血管研究所の松野先生が行われている腸骨動脈の完全閉塞病変のライブ手術におけるコメンテータ、SFAのPPIについてのトレーニングコースをさせていただきました。
金曜日、丸一日、落合先生が「順行MAX」の冠動脈慢性完全閉塞のPCIを教えてくださいました。GAIA→Conquest12g→8-20と、3例とも8-20を使う、という難易度の高い症例でしたが、Sasuke(Crusade)をもちいた匍匐前進によるCTO貫通手技を堪能させていただきました。偽腔にはいったら、次はもっと細くて硬いモノ、これが鉄則であり、証明してくださりました。論理的・戦略的なPCIは、文章化できるため次の世代に受け継ぐことができます。ライブで勉強するポイントは、自分の中で、自分が行っているつもりで、つぎは何をつかう、どのくらいの力でおして、どのくらい回す、どのくらいいけば、その次のデバイスに、通ったらこうする、ということを必ず、文章をつくりながら、聴講させていただくことです。それでなければ、何時間、何回聴講しても、時間の無駄だと思っています。

頭がウニになりそうな三日間、勉強させていただきました。 また来年。

東京は雨でしたが、涼しくて快適でした。

坂の上PCIビデオライブ

愛媛県の循環器科基幹病院の先生方が中心となって、「ACS」「AMI」に特化したPCIの症例検討会である坂の上PCIビデオライブに参加させていただくことができました。
愛媛県立中央病院から、ELCA(エキシマレーザー)も使用したRCAの血栓病変。やはり血栓に対してELCAは最高です。機械代もその後の消耗品もメンテナンスもものすごく高価なものですが、やはり血栓やソフトプラークに対しては最強です。
実は私、3年前にUSAのSpectraneticsで研修を受けさせていただき、Certificationをいただいています。 いいなあ、ほしいなあ。。。
つづいて、市立宇和島病院から、とんでもない石灰化をともなった緊急症例。Rotablaterはなぜ、「CABG数」が施設認定に必要なのか、訳が分かりません、一日も早く、無意味な施設基準は撤廃してほしいものです。Rotaさえあれば!という症例は本当によくあります。

ただ、別の理由としては「Rota」しか選択肢がない状況はダメということです。信頼できる心臓血管外科医にRotaをしなければならないような症例(たいていは糖尿+透析)を予めCABGかPCIか相談できるか、どちらのアウトカムが良好か、ということを検討した上で
行っているということが必要だ、という意味なのかもしれません。

2016/07/09

CVIT2016(日本心血管インターベンションン治療学会学術大会) 東京

日本で心血管のインターベンションン治療に関する最も大きな学会である、CVITの年次学術大会が東京でありました。今回、当院からは私が穿刺部合併症を防ぐためのプロトコルのポスター、臨床検査技師さんからNo-Stent-Zoneプラークの退縮例についてポスター発表、診療放射線技師、看護師、臨床工学技士がコメディカルパネルディスカッション、地方にある120ベッドの施設としては、常識をはずれた5演題を提示させていただきました。

往復はみんなで一緒に高速バスです。日勤を終えてシャワーを浴びてから集合。
せとうちバスの新車「エアロエース」で東京まで12時間。本来55人のりの車両を29人乗りに改造したトイレ付き独立3列シートは快適です。

ぐっすり眠って翌朝はもう東京。 渋谷になりました。バスターミナルとしての機能は、品川や浜松町にくらべて大きく劣ります。待合室、雨ざらしの停車場、速やかな改善が必要です。リムジンバスならともかく、長距離高速バスのターミナルとしては、下の下です。

まず、西原看護師から「カテ室教育におけるアウトカムとしてのINE資格取得について」 原稿なしで誰にでも分かるプレゼンでした。

私が穿刺部合併症についての発表

桑原臨床工学技師から、PCI/PPIのデータベースについての発表。自作がよいのか?それとも既製品がよいのか? コストか人件費や労力、アップデートの費用かトラブル時の補償か、本当に難しい問題です。 当院透析データベースは20万件のアクセスによるデータベース。それを作り、メンテナンスされている桑原主任だからこその発表でした。

パネルディスカッションの最後は星加診療放射線技師。誰もが心配したこの発表。ステントの種類によって、CTフォローは全く違う者です。VivoとVitroの両方で検証しており、説得力のある内容でした。毎日夜遅くまでの資料作りと発表の練習、お疲れ様でした。 「カテーテル検査でPCI後のフォロー」はかぎられた場合にのみになると思います。だって、自分、いやですから。

最後は秋月臨床検査技師のポスター。みやすく、わかりやすい症例でした。質疑応答もいただき、ありがとうございました。日本全国の3年目の技師では人間ドックなどの「スクリーニング」ではなく「治療目的」「治療後」という難易度の高い心臓や血管エコーの検査を行った数は随一でしょう。本当に立派です。

CVITという大舞台での発表、皆様本当にお疲れ様でした。また来年もいい発表ができますように。でも、発表などがあると、自分自身がゆっくり勉強することができない、というデメリットもあるものです。 じっくり、ライブを堪能したり、他の施設の発表を勉強するために、そろそろ、完全に聴講目的での学会参加を、もう一度してみましょう。