Amazonサーチ

2014/02/10

「あきらめない力」〜リハビリは24時間365日

私の出身大学の先輩であるリハビリテーション医(脳神経外科医)の酒向正春先生の著書が出版されました(主婦と生活社)。酒向先生には大学時代のポリクリでお世話になって以来、愛媛大学医学部関東同門会(現在は東日本同門会)、墨東病院に急性期リハビリテーションの導入(病棟改革)のときとずっとお世話になり続けています。先日はNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演されました。
この本は、酒向先生の人生そのもの「いかに安静後のリハビリがつらいものであるか」「脳血管・心血管疾患は急性期治療よりもその後の回復期、維持期が長い」ということが具体的な患者さんのStoryをもとに掲載されています。非常に具体的でわかりやすく、信念をもって書かれています。
当院での急性期心不全は「絶対に寝たきりにさせない」「自宅に帰る」を合言葉にCCUの段階からモニターをつけて、看護師、理学療法士とともに急性期リハビリを行っています。病棟に上がってからは下膳(食器を下げること)は患者さんに行っていただくようにしています。日常生活に必要なことは、ベッドから起きられる、トイレに行ける、食事がとれる、コレにつきます。この3点さえ保たれて場、自宅で生活できるのです。
私にも80代の認知症の祖母がいます。高次機能障害はやはり進行するものですが、上記3点は保たれているので、母が実家で介護しています。かつて、他の親類に家にいたときはその家族が誰も話をしなかったためかどんどん認知症が進行していました。一時期施設に入ったときは、わずか数ヶ月で足腰が弱りました。
現在は、実家で食器の下膳、アイロン、洗濯物の畳、そして庭の散歩もしています。回復や維持すら難しいとされる高次機能障害であっても、その人の役割、出来る範囲の行為、ということをまずは繰り返し、それを行うことで、絶対に変わります。祖母がそれを証明してくれています。
この根本にある、リハビリはデイサービスや理学療法士さんがこられている「そのときだけ」するというものではなく、「24時間365日行うもの」という概念をたたき込んでくださったのは酒向先生でした。

そして、その酒向先生に初台リハビリテーション病院を紹介した、首藤實先生に私の家内が西条市民病院でお世話になっているというところも何かの縁を感じます。
1300円ですが、数時間で読むことができます。自分自身、働かれている病棟のスタッフにも大きな希望が芽生えると思います。是非ご一読を。
amazonですが
http://www.amazon.co.jp/あきらめない力-酒向正春/dp/4391144441/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1392001185&sr=8-1&keywords=あきらめない力

2014/01/24

ステントの使い分け

冠動脈のステントも多彩になっており、もう「どれを使っても一緒じゃないか?」とよく言われます。もちろん、長期成績でみると、BESとEESは変わりないのではないかと思います。ZESはTypeRも含め、申し訳ないが、当院での成績が悪い(6ヶ月でTLR20%というとてつもなくひどい)ので、別用途だと思っています。
シングルセンターというよりも、診断・適用・手技・フォローまで全て「同じ」方法で行っているので、何のバイアスもかかっていないのが当院のデータの特徴です。

ガイドラインです
4mm以上の場合は従来金属ステントとする。(LMT、RCA入口を除く)
3.5mm以上の場合で若い方の場合もBMSを入れることもある。(DAPTが安心して中止できる、再狭窄した場合にも最新の薄型DESを内側に入れられる)

入口部病変:Nobori:ステンレスのBES: 強度があるため、入口であっても再狭窄をきたしにくいとされるステンレスなので柔らかくしなやか、2リンクなので側枝の確保、拡張がしやすい、

3mm以上で石灰化や蛇行があるところ
PromusElement:プラチナ合金のEES プラチナ合金でAngio上も見やすく、2リンクなので側枝がとりやすい。また通過性にも優れている。ただし、薄すぎることや斜めリンクにより、不完全拡張あるいは浮いている状態で次のバルーンやIVUSをすすめたとき、ステントが縦方向につぶれたりする。そのため「手前と奥」に大きな血管径の差がある場合は用いない。また、高度石灰化の先にもっていくとき「無理矢理進めた」あとは引けない。めくれ上がって大変なことになることもある。
また、プラチナの放射線吸収が高いため、2.75や2.5では内腔のフォローをCTで行いづらい。シャフトは使いやすく、位置決めもやりやすい

それ以外:Xience:コバルト合金のEES 3リンク
成績もよく、耐久性も強いが、その分、側枝は2リンクステントに比べるととりにくいことと、側枝がつぶれやすいのが問題である
2.5mmでもCTでフォローがしやすい


さて、この使用法でEESは1年の再狭窄率4%でした。これは透析、慢性完全閉塞、コントロールの悪い糖尿病が合併症例も含めるので、結構いいデータだな、と思っています。今後も修行は続けていきます。

2014/01/16

「何もないときの心電図が大事なんです!」

2013年11月14日に西条国際ホテルで行わせていただきました「西条・新居浜生活習慣病ミーティング」の抄録を小野薬品さんが作ってくださいました。連携医の先生方20人、当院コメディカル20人の合計40名と地域のMRさんとMSさんで、会場は満席でした。
今回はとくに「救急で受診された患者さん」に焦点をあて、基礎的な心電図の原理、「心電図は1枚だけで正常・異常をみるよりも、比較して比べることで見落としを防ぐことができる」ということから、いかに病診連携をうまく行うか、すなわち「病院の上手な活用法」というお話をさせていただきました。
ご参加いただいた先生方、座長をとってくださいました西条市民病院の間口先生、ご協力いただきました小野薬品さん、ありがとうございました。このようにして「地域ぐるみでとりくむ生活習慣病医療」が進んでいけば、患者さんやご家族は突然死や救急入院、外来での二重検査や待ち時間が減ってHappy、病院関係者や行政(経済的に)は救急受診が減ってHappy、開業医さんは時間や機器の費用がかかる検査が減ってHappy・・・とみんながWin-Winになることができると思っています。
つぎは3月11日、西垣先生を招聘してのGreatな講演会。ドラスティックなプレゼンテーションを楽しみにしています。




*ご協力いただけるメーカーさん、募集中です。現在、2014年3月、6月枠は決定しています。地域連携は草の根運動です。地道な地道な啓蒙活動ですが、皆様のご協力なくして成り立たないものになっています。私の目標は地域ぐるみのレベルアップです。

2014/01/01

2013/12/21

第4回START conference Tokeidai joint live!のお礼

12月12日、13日の二日間に渡り、第4回START Conferenceをさせていただくことができました。12日に56名、13日に73名の参加をいただくことができました。
12日の模様です
午前に金子+宮川DrによるSFA-CTOに対するPPI。基本的にCTOに対しては「Anteriorで大丈夫だろうなあ、」と思ってもBidirectionalでのぞみます。なぜなら、一発貫通手技だからです。小さなカテーテル室で、成績公表を行っていること、自分のポリシーとして一度穿刺した以上は絶対に一期的にできる治療は一期的に行う、ということがあるからです。
さて、その様子です。
山越し+裏パンスタイル。エコーガイドで穿刺です。
右が凄腕エコー技師の青野君。若いのにうまい!
うしろからみるとこんな感じです。
BidirectionalApproach、これを二人のOperatorが行うと、、、ツインターボになります。なんとSFAのTotal、穿刺でシステムが組まれた後は、20分でワイヤーが貫通、あっというまに終了です。お互いがワイヤーあるいはマイクロカテーテルを操作することで高速で「至適ランデブーポイント」に持ち込むことができます。ワイヤーをいれたのか、はたまたマイクロで逆ナンしたのかはわかりませんが、二人ともが「自分が決めた!」と思うことができるのもいい環境です。宮川先生、ありがとうございました。普及させましょう!
講堂から和やかな雰囲気での応援が・・・西大阪の山平先生、オレンジフェリーはいかがでしたか?そして田山先生はこの下、トレーニングウェアです。さすがです。

午後からは春日部Andyこと春日部中央総合病院の安藤先生によるIliacのCTO。もちろん、普通のCaseではありません。F-Fバイパス、F-Pバイパスがいずれも閉塞しています。SFAは次回として今回はIliacでした。しかし、、このバイパス閉塞後というのは非常に難易度が高い。しかも、FFとFPの間がわずか1cm。そこを穿刺するしかありません。もちろんBidirectionalアプローチで、通しきった後上肢からのワイヤーで止血が必要です。
助手として、和白の伊元先生にきていただきました。彼とは5年間一緒に仕事しています。
さすがの安藤先生も途中でこんな表情・・
昭和大の荒木先生、土谷総合の佐藤先生をはじめ沢山の先生方が来院
今か今か、と出番を待つエコー技師。うしろではバリィさんが見守っています。
もちろん、貫通し、Completely Successでした!さすがランデブー協会副会長。

第一夜のトリは「ランデブークィーン」こと時計台記念病院の森田純子治験コーディネーターによる講演です。この講演会は東予地区薬剤師会との合同開催でした。治験なんて怖くない!どうすれば業者とうまくつきあえるの?どうすれば、みんなHappyな治験ができるの?という本当に基礎の基礎から教えていただきました。

治験、すごいですね。まず、英語三文字の略語が沢山でてきました。SMO、CRC、GCT・・・
「へぇ〜」が5回目標の講演を作ってきましたよ〜という講師の期待を裏切り、10へぇ〜以上の方が大多数だったようです。

さて2日目13日。午前に上尾中央総合病院の久保一郎DRと和白の伊元DRによる「元墨東チーム」によるSFA。なんと、Middleの狭窄だけで4.5Frを使用した「裸でスマート」予定がSFA-OStiumにも狭窄が進行。非常にステント留置の是非、部位、などで判断に迷う難症例でしたが無事に終了。SMARTは順行性でも「絶対に位置を決めることが出来る」ステントです。

つづいて、浦澤先生によるライブが始まりました。1件目は鎖骨下動脈狭窄。鼠径からと肘からで施行。IVUS、CTでその狭窄物による末梢塞栓のリスクがあるか、エコーで、椎骨動脈のFlowがどうなっているか、というところがポイントでした。さらに、鎖骨下はコスメティックに完璧を極める必要はなく、セルフをがばっとおいて、そのあとそっとPOBAでOKと。勉強になりました。榊原記念病院では、山本先生によると、術中はエコーで椎骨動脈のFlowを頻回に確認されているそうです。

浦澤先生ははちまき。久保先生は「やるき帽」です。介助は時計台の小谷CEと当院の三木CEです。アイコンタクトで右側は作業を行っていたようです。「無言でできる助手、無言でててくるアイテム」というのは時間の無駄がなく理想的な介助です。さすが!
こちらは鎖骨下動脈のものですが、講堂ではこのように写っていました。4画面。
なにがあってもすぐ対応できるように看護師とCEが待機。CEはポリグラフ操作、IVUS操作、レポート作成、画面操作(ビデオ撮り)、なんでもしてくれます。そして、看護師が患者の側にいるという安心感。やはり「看護師は患者が第一」というところがひしひしと伝わってきます。
操作室の風景です。超豪華キャストによるコメント、画像読影。二日間ともAngio担当の放射線技師さん、普段は見せてくれない笑顔です。かなり勉強になったとのことです。

ランチョンセミナーは時計台記念病院の小谷CE。「カテ室におけるコメディカルの役割」新卒時からカテーテル室に配属され、浦澤大明神のPCI、PPIを全て介助してきた小谷CE。その言葉は重く、深い。
浦澤先生からの補足説明。あの渋い声で「うちの宝です」! 絆は強い。


ナイトセミナーは連携講演。まずは当院の白形副院長(整形外科部長)から「整形外科とCLI」の講演。毎年15-25件の切断だったところが、この数年は一桁、そして2例に、と大幅に減少しています。院内における診療科を越えたチーム医療はとっても大切!
「わざわざお願いしなくても、いつの間にかやってくれていてその後で自分のところに患者が回ってくる」これは最高の環境だと思います。いつも整形外科部長にお世話になっています。ラグビー部です。
懇親会にて;順に久保先生・金子・藤原先生・佐藤先生
最後は佐藤勝彦先生による講演。「地域連携で末梢動脈疾患の撲滅を!」という熱いお話でした。スタンドプレーでなく、連携医療の大切さをおしえてくださいました。参加された職員から「なんて熱いプレゼンなんだ」という声が聴かれました。
この連携講演には、私の小中高の先輩である、西条中央病院の糖尿病内科、藤原正純先生(神)もきてくださいました。感動です。


さて、診療がんばります! なんでもやりますし、疑う、あるいは可能性が少しでもある、というだけでご紹介ください。スクリーニング目的の紹介は、毎日毎日透析後、治療後、重症で潰瘍ができていて徹底的に観なければならない、というエコーやCTをとっている生理検査技師、放射線技師にとってはなかば「癒やし」になっているとのことです。首・心臓・腎臓・足まで合計でも約15分で可能です。その15分が患者さんの命、QOLを救うことが「しばしば」あるのです!紹介、よろしくお願いいたします。必ず全てのデータをそろえて、安心とともに患者さんを逆紹介させていただきます!躊躇は全く不要です。

2013/10/29

第4回START研究会が決定しました!

告知が遅くなり申し訳ありません。いよいよ第4回START研究会の開催とプログラムが決定いたしました。時計台記念病院より、浦澤先生、佐藤先生、小谷CEをお迎えしてのEVTライブ+地域連携のための講演です。

そ、そして、、12月12日木曜日にもサテライトセッションとして、夕刻、美しすぎるCRC「森田純子様」による薬剤師会連携の講演会も予定しています。こちらはパンフレットができ次第、追加で案内させていただきます!

おたのしみに!

2013/10/27

第3回 START Conference 「落合先生 PCIという宇宙を語る」が開催されました

ボストンさんと第一三共さんの共催で、第3回START Conferenceを開くことができました。今回のテーマはPCIは宇宙へ!ということで、現在世界で活躍され、最も論理的なストラテージを講義してくださる落合先生に上記Lectureをお願いしました。

落合正彦先生の著書「私のPCI」は私がPCIを始めた頃に購入、その後何度も読み返させていただいている名著です。さらに、毎年TOPICのシラバス監修とそこでのライブ、講義はイノベーションを続け、まさに先生のPCI、講義は「宇宙」という言葉がぴったりなものです。
 


四国はもちろん、福岡、中国・関西・東京からでも日帰りができるスケジュールということで、11時30分から17時30分という6時間の集中講義でした。もともとの症例集は何例あるのだろうというすさまじいプレゼンテーションでした。

大切なのは、分析と再現性と論理性ということがよくわかりました。日頃私が感じていたConquest(ASTATO)とGAIAやSionシリーズを使うときのFeelingの違い、Crusadeなのか、それともCorsairシングルなのか、どこまではAnteriorでどこからがRetrogradeとするべきなのか、それらを全て数値、対外実験、統計で示してくださいました。
さらに、「メーカーが言わない製品イノベーションの裏」で常に科学者でなければならない医師のもう一つの側面を教えてくださいました。Hyperionの登場が楽しみでなりません。
「私のPCI」サイン会

午前の理論、総論中心の内容から、午後の症例中心の内容まで、大きくステップアップをしてくださり、まさに地球から、太陽系、そして宇宙へ、矛盾なくスマートに連れて行ってくださいました。
当院のコメディカルも4名が最初から最後まで参加させていただきました。インターベンションを行なわれるDrは放射線被曝や時間のことを気にしない方が多い中、「2回目、3回目のre-Tryを依頼されたら、必ず患者さんの背中を見るように」「60分以内にAnteriorであればWireの通過、Retrogradeであれば、Corsairの通過が得られない場合はRe-doとすること」など、「締めるところは締める」というスタンスもはっきり基準をもって教えてくださり、聴講者にとって、有意義な1日であったと思います。
ランチョンセミナ-「コーチング技術をいかした臨床診療とチーム医療」(金子由梨Dr)
あなたは「コントローラー?プロモーター?アナライザー?サポーター?」
 

講師の落合先生、ランチョンセミナーの金子由梨先生、Discussion commentaterとして参加してくださった越田先生、松野先生、そして、関西・中四国から参加してくださった先生方、本当にありがとうございました。
落合先生、西条祭りのビデオと新居浜太鼓祭りの動画をみてびっくりです。来年は是非太鼓祭りのランデブーに・・・
懇親会は講堂で行ないました。「石鎚」「賀儀屋」「山丹」「千代の亀」と愛媛県の地酒で乾杯。アテは瀬戸内のクルマエビやサザエなどの盛り合わせです。
 
台風が接近し、開催すら危ぶまれる状況でありましたが、皆様の日頃の行いがよいため、台風は逸れてくれました、しかし、終わった後、松山空港が小型機の故障により閉鎖!というわけで、当日帰りの先生方にはご迷惑をおかけしたもようです。
また、西条で!