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2012/07/16

自分の中でのPCI ワイヤー(各論1 ファーストアタック)


コーティング?コイル?
そのあたりにあるどの本にでも書かれていることですが、コーティング=プラスチックワイヤーでぬるぬるとどこまででも入っていきます。小さな枝のセレクション、ステントを置いた後の入れ替え、蛇行+石灰化のRCA・・・なんてすばらしい、と一見思いますが、非常に危険です。どこまででも入っていきPerforationを起こしたこと、私も何度かあります。しかもそのときにわからず夜中になって血圧低下、ショックということでCCUまたは病棟からのコールを受けます。特にWhisperのLSは怖い印象です。比較的シャフトがしっかりしているFielderFCやPilot50は少ないような印象ですが、Beatingであっという間に抜けてくるので油断大敵です。南都抜きも絶対しないようにしています。必ず通過したら奥までがっちりSortanaをいれて、コイルに入れ替えをしています。
コイルワイヤーはこの数年で大きく進化しました。先端のみのセミコーティング、シャフト部分のコーティングなどの部位のみでなくコーティングそのものもよくなったことが言えます。さらにコアの材質、ピース構造もかわってきており、一昔前のコーティングワイヤーを凌駕する通過性に追従性を持っていると思います。

コアの違い
素材 ステンレス(SS)か、ナイチノールか
ステンレスコアは先端のシェイプがしやすい一方、柔らかく、先端がヘタりやすいとされる。ナイチノールはしっかりしてヘタらないがシェイプがしにくい、また一度シェイプしても元に戻るという特性があります。ここで、ポイントになるのが、プラークあるいはTight Lesionにあたったときのヘタり方です。ちょっと曲がったから!と新しいワイヤーを出すわけにはいかないので、ナイチノールが重宝されるのだと思いますが、それは本当にいいことでしょうか?私はRunthroughSIONが出始めた時にプラークのところで解離をつくったことがあります。ナイチノールコアの特性を十分に理解しなかったこと、ハイブリッドコーティングのため、迷入しても手元にその感触が伝わりにくかったことが原因とおもいます。やはりSSになれた上で、ナイチノールというほうがよいのではないかと思います。若葉マークのころはおそらくお師匠さんが後ろまたは操作室で腕組みして診てくれているので、ちゃんとリカバリーしてくれます。

1ピースか、2ピースか
コアが先端の手前でかわっているか、手元からシングルシャフトかというところですが、やはりここは1ピースのほうがスタビリティは高いように思います。が、手元でひねって先端に伝わる、という感触を学ぶためには、2ピースのほうが本当の意味で「ワイヤー」というものを知るためのトレーニングにはなるかと思います。

SS+2ピースの代表=バランス
SS+1ピースの代表=SUOH、Athlete Jokerなど
ナイチノール+1ピース=SION BLUE, SION, Runthroughシリーズ

自分自身の使い分けとして
AMI、ACSなどのファーストアタックは現在はSION BLUEです。屈曲蛇行+石灰+長病変にはFielder FC with SORTANA、CaudalでZ形になっているLCXで末梢選択をしなければならないときはJokerにしています。


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