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2013/07/31

急変訓練

あってはならないことですが、常日頃から「心カテ室では急変はおこるもの」として訓練をしておくことが大切です。
BLS担当からシミュレーション人形をかりてきました
多い急変は
1:RCA−AMIによる心室細動
2:アナフィラキシーショック
3:冠動脈破裂による心タンポナーデ
4:ガイディングによる解離、それによって生じた冠動脈閉塞
5:HIT
などを考えます。この5パターンについて、何をするかをまず整理してみました。
1:心臓マッサージにDC。Pacing、必要なら鎮静、アンカロンを頼むこと。同時にIABPとPCPSの準備
2:希釈ボスミンに酸素投与、ハイドロコートン、硫酸アトロピンにネオシネジン。
3:エコー、ドレナージキットの準備
4:IABP、PCPSとともに、絶対ガイディングを外さない、ワイヤーを抜かないように注意をはらうこと、流星の準備
5:7Fシースを4本準備してAVAVの確保準備、同時にアルガトロバン2AをIVしてACT測定、IABPにPCPS
こんなところでしょうか。
PCPSを入れるときは、付属のダイレータだけでなく、とくにVの18Frを入れるとき、皮膚切開、モスキートの拡張に加え、内筒で拡張してからくみなおして、入れるなどのコツもあります。あとは必ずVは右から先端を確認しながら入れること。そのときに0.035のコイルワイヤーがかなりの確率で折れ曲がることもあるので、その対策も必要です。

どうすれば気合いの入った心ができる?気道確保ができる?被曝を避けるためには?
A(Airway) B(Breath) C(circulation)は基本です。意外なところにPitfallがあり、「酸素は?」「ケーブルの長さは足りる?」「電源は?」「救急カートにあるものとないものは?」「救急カートのどこにある?」というところです。この急変シミュレーションの大切なところは「誰かがしっている」ではダメで、「誰もが知っている」ことが必要というところです。
PCPSは外すこともできます。どうしてもスペースがとれないときにめくって入れる事もシミュレーション
PCPSとIABPの近づけ方について。台との干渉をどうするか?
あと、大切なことは、不要な物(タオルケットなどの載ったワゴンなど)をカテ室から出すことで、少しでも有効なスペースや動線をつくることで、IVまでの時間やDCまでの時間を減らすことにも気づきました。実際にタイマーを使って訓練するとよくわかります。

また冬の前に、スタッフ全員でやろうとおもいます。
DCはだれがどのタイミングでかけるか?声かけはちゃんと聞こえる?
薬の場所はちゃんと分かるか?どのように希釈するか?IVしたあとのルートは?

最終的な配置、役割分担をきめてOK!

この訓練は自慢の動画音声記録システムで残っており、誰がどのような動きをしたか、発言をしたか、ということを、きっちりレビューできるのです。がんばりましょう!



2013/07/21

2013年夏の札幌

札幌にて、札幌心臓血管クリニック、時計台記念病院を見学させていただきました。
日本3台がっかりスポット??初めて行きましたが、きれいだしボランティアの方々も多いし、後も立派だし、なぜ??と思いました。高知のはりまや橋のがっかり度には遠く及びません。なにせ、川もないところに赤ペンキで塗ったガードレールのようなものがあるだけですきに・・・

私が済生会西条病院のカテーテル室を立ち上げるとき、たくさんのアドバイスをいただいた藤田CEO。お話できるのは2年ぶりでした。
PCI件数2000件です。Dr数がかなり増えていて13人体制になっていました。私とほぼ同じ世代の先生方の層が厚くなり、行われている手技の内容も広がっていました。
藤田CEO(rotamanlaser)と鹿島先生と
3カテ室は朝から晩までフル稼働、病棟(カテ待機室)とカテ室の導線がよいことから、入れ替えの無駄もなしです。CEチーフの宮本さんの指示で統制がとれた動きはまさに「軍隊」のようなものでした。
このクリニックのシステムの特徴として、「責任は全て俺がとる」と藤田CEOが外来、Caseについてすべて携わっていることです。人間ドック、救急外来で来院された患者さんであっても、最終診察、診断は藤田CEOが行い説明をされています。外来には4名のクラークさんが配置され、1:ディクテーション、2:患者さんの案内、3:次の患者さんのカルテ情報準備、4:次の次の患者さんのデータ準備、とすごいシステムでした。循環器内科(虚血)診療1ブースのみで120人の患者さんを診療されるのはなるほどと思います。
そして、「今日は大丈夫。検査の結果も全部大丈夫でした。でも、ちょっとでも不安に思ったらここに電話してください。僕の携帯電話24時間365日いつでも大丈夫だから」と名刺を渡してました。
Rotamanはとにかく走ります。病院の中も階段x階段。外来ーカテ室を常に移動。重要な事項の系統・決済はほぼ完全トップダウンでどこにいても、Rotamanを求めて全ての職種のスタッフが動いていました。書類に目を通す、それに応じた判断と決済の早さ、持ってきた相手の表情や言葉のテンポから、どのような回答を求めているか推定しての回答を行う、この「行間をよむ」というところがすばらしかったです。

気づいたのは鹿島先生によるCEOのフォローと院内での雰囲気作りがこのクリニック作りに極めて大きな役割があるということです。3カテ全ての状況を把握しながら(実際の手技は若い先生方がされています)、難しいところを見つけてはそこに行く、それ以外は、最初の戦略決め、最後の確認のみに徹するというところです。若手のモチベーションも上がります。外来、病棟、医事科からの問い合わせも並んでいます。それぞれそのスタッフが待っている間にプライオリティーを考えて順番を交代していました。また、書類の訂正、クラークさんの指導も鹿島先生の仕事です。最近になっていわれている「コーチング」という手法はもう数年前から始まっていたことに名前がついただけなのかもしれない、と思ってしまいました。
放射線技師の佐々木さん、エコー技師の山下さんとも数年ぶりにお会いできましたが、技師の人数も増えた、でもそれ以上に件数が増えた、でも、それ以上に我々一人あたりのキャパシティーがあがった、とおっしゃっていらっしゃいました。確かに、2年前より検査を行ってから結果が全てそろうまでの時間が明らかに短くなっていました。

夜、一緒に会食をさせていただきました。2時間の間に、Rotamanの電話は患者さんから3回なりました。全て丁寧に対応。最後の一言は「じゃあ、また何かあったら遠慮なく電話してね。お大事に」でした。2年前は一晩に2-3件かな、とのことでしたが、最近は10件前後だそうです。
あとで、小林先生に教えていただいたところ、藤田先生は数時間しかお休みになられないとのことです。2時に寝て5時におきてランニング、心と体を常に鍛えるというのがポリシーとのことで、真冬の北見や網走(マイナス20度の世界)でもランニングされていらっしゃるようです。

心臓・血管専門のクリニック(病院)として、日本におけるオピニオンリーダーとなられることは間違いのないことですが、そこは藤田CEOは一切望まれないとのことです。「俺は北海道のためにやるんだ」という原点からぶれない信念をお持ちであり、最近、学会でもご自身のRoleが終わったらすぐに札幌に戻られる、そして発表は若手のDrと鹿島先生、というスタイルが徹底されております。
貴重なお時間、おはなしをいただいた藤田先生、鹿島先生、小林先生、ありがとうございました。小林先生、北と南で、環境も大きく異なりますが、私もめげずにがんばっていきます。今後ともよろしくお願いいたします。

札幌は、心臓血管クリニック、時計台記念病院、北光病院、社会保険病院とそれぞれ立場も機能も全く異なる病院が、それぞれの特徴とポリシーを出し、いい意味で切磋琢磨されています。時に競合、時に協調。スクラムを組んで札幌あるいは北海道内の患者さんの心臓・血管疾患による死亡率、下肢切断率が下げられるよう取り組まれています。
こういうの、イイですね。市民講演による健康増進活動をもっとしなければ!

時計台記念病院は循環器科3トップ体制+若手増員+形成外科に加え、今年から透析センターと糖尿病センターが設立、もともとある消化器(内視鏡センター)内科と併せて、総合力がUP。浦澤先生の匠の技術、佐藤先生の広報力と政治力、越田先生の下支え、雰囲気がよく明るいカテーテル室スタッフにより、この数年で循環器科の患者数も倍増です。治験も増えており、患者さんのために最高の集学的医療が提供できる環境になってきています。そのためには80回以上の地域連携講演、佐藤先生による連携活動と対外活動と院内活動・・・病院で診療科を立ち上げていくとき、集学的医療を実現するときのポイントをたくさん教えていただきました。
おそらく、メーカーのワークショップを行うたびに、チーム力があがっているのでは内科と思います。有名な小谷CEのみならず、看護師さんやRTさんの動きも本当によかったです。それに加えて、優秀なディーラーさんです。デバイスのおき在庫種類、数、どのタイミングでどこまで準備するか、どのDrがどのデバイスが好みであるか、熟知されておりました。最近いろいろあって「業者は病院から排除を!」というとんでもない動きがありますが、現場からするとあり得ないことです。当院のカテ室でも、ディーラーさんが全部のメーカーさんに交渉して、絶対に欠品がないように、その手技にあわせて必要と少しでもおもわれるものを探してくれています。メーカーさんは、その道のプロフェッショナルです。学会で認定資格をつくるべきかもしれません。


80回を越える時計台セミナー。座長が演者が浦澤先生で座長が佐藤先生という組み合わせ・・・なんという贅沢。会場は講演30分前に満席。

220ベッドと当院の2倍ではあるものの、複数の診療科があること、雰囲気のいいカテ室、地域連携、「ゼロからの立ち上げ」めざしていく体制があります。
カテ室でランデブーさせていただきました。越田先生が監督で丹先生が手技。毎日ランデブー手技、CLI、LongCTOに対するPPI・・そりゃ、人も集まってきます。浦澤会長、お若い!森田クイーンがいらっしゃらないのが残念。
お忙しい中突然お邪魔して申し訳ありませんでした。CCTの中継施設としても楽しみです。時計台カテ室のあたたかい雰囲気も伝わりますように!

さあ、がんばろう。エネルギーの注入をいただいた今、もうやるしかない。でも、ちゃんとブレーキを!

Fujifilm X-E1とXFレンズで夏の北海道を撮る

まずはこの写真。約1000枚のなかのBestShotです

久しぶりにカテーテル以外のことを書いてみます。院長から「ちょっとは仕事のことを考えないときを作りなさい」と夏休みをいただきました。もともと旅行、写真がとても好きなのですが、カメラを稼働させることもほとんどできないこの数年でしたのでとてもうれしかったです。喜び勇んで北海道に。
メインシステムはNikonのD3S+24-70または105mmマクロまたは50mmf2のZFツアイスをこれまで使っていましたが、重くてそれを背負うだけで汗がしたたり落ちます。というわけで、2012年12月からもともとはCONTAXのGレンズを復帰させるために購入、その後「イイ発色!」と気に入っていたFujifilmのX-E1とそのシステムでいくことにしました。これに伴い、かつてのサブシステムであったPENTAXは売却しています。

X-E1+XF18-55(VR)と35mmf1.4

AFは当初かなりトロいこと、迷うことが多かったため、これは厳しいかな〜と思っていましたが、何度かのファームアップで特にVR18-55との相性はよくなっています。SWFとも相まって速度もかなり速いです。実際の作例です

美瑛町「ぜるぶの丘」より
まずは条件のよいところから 18mm(27mm相当)です。AFポイントは左手の親指のAFボタン+右親指の十字コマンダーで移動できるので視線をずらす必要なし。露出補正も同様で、右手の親指でダイヤルをくるくるするだけです。EVFはまさに究極のライブビューでこれはすばらしいと思いました。
これも「キットレンズXF18-55f2.8-4 OIS」です。

ズームレンズとは思えない解像度+抜けです。

こちらも同様。本当にキットレンズか?APS-Cか??ミラーレスか???と疑います。ラベンダーもよく解像しています。
こちらは、XF35mmで手前に合わせて撮ったもの。三脚が使えないところで拡大AFは使えなかったです。SWMでないレンズでは、ピントは最後はマニュアルのほうが速いかもしれません。そのときにはファインダーの視度補正をきちんとしておかねばなりません。

この場合、スポット測光にして中央より少し左斜め上の緑の葉に合わせました。プラス2.0補正です。フレアやゴーストも殆どなく、光線のラインもきれいです。
ニセコより 羊蹄山(蝦夷富士)+夫婦の木(サクランボ)
しかし、夕方では一転。ダイナミックレンジを400%(ISO800設定が必要です)としてもなかなか広がらず、RAWで記録して調整しなければならないと思いました。この点はフルサイズ+1200万画素、さらにカメラ内でHDR変換がかけられるD3には及びませんでした。

18-55で撮ったところです。AFが速いので通常のAF-Sモードで十分いけます。
こちらもズームレンズです。絞りを2.8の開放で撮りました。後ろぼけもGood。

XF60mm2.8マクロです。開放の場合、カミソリのようなピントエリアになってしまいます。膝をつき、脇をしめ、ファインダーに額を当てて手ぶれを不整だとしても、少しでも風が吹くと厳しいです。6枚/秒の撮影が可能なので、そのようなときは連写を使う方がよいかもしれません。

積丹半島「神威岬」にて
望遠の55-200です。これはピントがかなり迷います。MFとして、ワンプッシュAF(右手の親指でOK)で合わせるしかありません。また、E1は本体が軽いため、バランスが難しいです。左手はしっかりとレンズ鏡胴をもち、脇を締める必要があります。ただ、VRはよく効いており、手ぶれは殆どありませんでした。

このように明るい条件下でもMF+ワンプッシュAFでないとピントは合いにくかったです。「ファーム富田」から走っているところが見えました。
「青い池」
曇天下でこの色を出すため、WBを触っています。

旭岳のふもと「天人峡」入り口より。PLを減光フィルター代わりに使い、ISO200設定で1/4としました。VRもあるためか、橋の上に置いて、しっかり手で固定するだけで手ぶれはほぼありません。
これがXF35mmf1.4の実力です。
悪条件の代表「花火」です。遊覧船の上からだとそのものが揺れることもあり、VRはいらない!と割り切り明るい単焦点に変更。ピントはMF無限遠に近いところで合わせておいて、6連射で狙います。露出はスポット測光です。AEスポットは明るいところから少しはなれた対岸の岸です。波の感じもすばらしく、こんなレンズが世の中にあるのか!と思ってしまいました。

こちらも花火です。連写の中でよいものを1枚。

何枚か追加でUP。これもMacro60mmですが、MF+ワンプッシュです。

まさにカミソリのようなピントです。開放f。

個人的にこれも今回のBestShotの1枚です。斜光条件にPLをつけ、さらにVelviaよりもさらにVividのような仕上げにしました。 

というわけで、フジフィルムX-E1はMade in Japanのすばらしいシステムです。かつてのS5proのような描写で、レンズに施されたSuper-EBC-FujinonコートはCarl ZeissのT*コーティングに勝るとも劣らない優秀さです。ニコンのナノクリスタルも優秀でしたが、こちらのほうが上かもしれません。このシステム(E1本体+35mm+18-55mm+55-200mm+60mmMacro)が小型カメラポーチ1つで楽しめるというのは本当にすばらしい時代になったと思いました。難点はバッテリです。特にEVFでなく液晶モニター(46万画素なのでいまいちだが、ヒストグラムと電子水準器が表示されるので重宝)を使っていると、3時間程度でなくなります。必ず予備バッテリが必要になります。
また、防水、防塵構造ではないので、雨にも弱いです。富士純正の底ケースを買えば大型の防水シートがついてきますのでそれもありだと思います。

是非、ミラーレスを持って、外に出てみましょう。


2013/07/10

CVIT2013にきました!

本日は午後お休みをいただいて、CVITに参加するため神戸までやってきました。
西条から神戸は高速バスで3時間30分。乗り継ぎもなく快適です。今日はとてもいい天気ですが、丸坊主で外を歩くにはつらいものがあります。
さて、今回私の発表は・・・重症下肢虚血に対する治療の成績です。私が赴任するまで、年間10本から20本の足(ふくらはぎから下、ふとももから下)が済生会だけでも切断されていました。さらに、血流が悪いと、切断しても傷がつかず、再手術、再々手術、その間に心筋梗塞や脳梗塞を起こす、などということで非常に予後が悪いものでした。
(閉塞性動脈硬化症+糖尿病性壊疽は大腸癌よりも予後が悪い!)
赴任後、心臓はもちろんですが、下肢の血流障害による切断をされている方がおおいことに驚きました。まず、糖尿病内科医である家内の段階で、フットケア、ABI、下肢動脈エコーによるスクリーニング、「疑わしきは紹介」で血行再建か、薬物療法か、運動療法か、私が診察させてもらいました。続いてその隣で診察されていた糖尿病内科の部長からも紹介が増えました。
次は、整形外科です。整形外科には、ヘパリン・ワーファリンの周術期コントロール、不整脈や左室収縮能障害などのマネージメントで関連がありましたが、その後、術後の深部静脈血栓症からの肺塞栓で関係を強くもつことができるようなりました。間欠性跛行の患者さんの30%に閉塞性動脈硬化症がある、とお伝えしたところ、、、なんと全ての「あしの症状」を訴える患者さんにABIと下肢動脈エコーを行い、症状があって詰まっている患者さんを全員紹介してくれました。きっかけは本当に些細なことでした。
その次に、潰瘍がある、あるいは切断目的で紹介になった患者さんに「血行再建できる?」と話があり、そこからはもう言わずもがな、血流評価+血行再建をしてから切断あるいは切断回避!という流れが完成しました。地道なフィブラスト塗布、プロスタンジン軟膏などに加え、VACや皮弁移植の導入も積極的に行ってくださいました。
最後が透析センターです。もっとも、整形外科から紹介になる患者さんのほとんどが透析がらみであったこと、その患者さんたちが、PPIをすることで下肢切断を回避できていることをみていたCEさんが、透析室のNSによびかけて、フットケアを拡充してくれました。靴下をぬいで足をみる!これがきっかけです。水虫はないか?深爪はしていないか?足の裏に胼胝はないか?この「視診」で知覚障害があってわかりにくい糖尿病患者さんの壊疽であってもRutherfordIII-5までの段階で拾い上げることができました。さすがにIII-6で広汎壊疽や敗血症になっていると、ひろげてすぐに切ってもらわないと命が助かりません。いかに、Gatekeeperを設定するか、自分自身のできること、できないこと、判断の重要性を専門家にお願いするかということの大切さ、浦澤先生に教えていただきました。
外来のフロー、病棟のパス、ものすごく大変でした。混乱を極めました。やはり機動力の烏谷、安定感の藤井、イノベーションがつづく鈴木・西原という看護師チームは偉大です。次回のCCTでは、機会があればこのクリニカルパスの変遷とワークフロー改善についても発表させていただくつもりです。

でも、その集大成が、次の添付です。
これが完成した患者フローです。これ以外に、糖尿病内科は持続で血糖コントロールをして、160以上にならないようにしれくれます。2時間ごとのデキスターもいとわない完璧主義です。女医さんは妥協するということがないので、恐ろしいものです。その代わり、数日間で「低血糖を作らずに」完璧な血糖コントロールをしてくれます。CGMも使っているようです。
このまま大切断「ゼロ」が続くとは思いませんが。一桁前半では押さえたいものです。
しかし、実際に切断を行ったとしても、いかに創がよく治るかということも実際のポスターでお示しできるものを持ってきました。整形外科部長だけでなく、病棟婦長(看護長)が驚いていました。

この結果を出すに当たり、閉塞性動脈硬化症の治療について、院内・院外連携について日本全国の先生方からたくさんのアドバイスをいただきました。北から順に、時計台記念病院の浦澤一史先生、佐藤勝彦先生、越田亮二先生、北光記念病院の野崎洋一先生、札幌心臓血管クリニックの藤田勉CEO、いわき共立病院の山本義人先生、春日部中央総合病院の安藤弘先生、新川橋病院の小山豊先生、岸和田徳州会病院の横井良明先生、藤原昌彦先生、福西会の衛藤先生、和白病院の伊元先生、ほか数え切れない先生方とReal、FB上でディスカッションをいただきました。本当にありがとうございました。

忙しいときでも駆けつけてくれる臨床工学士チーム。いやいや1年でAVNRTが「切れましたね」とは見事です。
冠動脈は来年には、成績を出そうと思っています。なお、Iliac、SFAはLesionでは合計100以上治療しました。再狭窄はSFAの1病変だけです!これもそのうち中長期成績として出させていただきます。丁寧なワイヤー操作、IVUSをみてステントのサイズをきめ、性状をみてバルーンをきめたことなどがポイントだったと思います。

AN69幕による透析とLDLアフェレーシスの効果についても検証!(足病学会)

 
数が倍増したのにがんばって耐えてくれたエコー室!ありがとうございます。しかも、一例一例の難易度が透析やステント後、Iliacと難易度があがっていたので大変だったと思います。新人さんがまさか1年で末梢エコーまできちんと当てられるようになるとは思いませんでした!でももっと大変になりますのでよろしくお願いします。優秀なコメディカルは病院の宝です。

当院RT考案、自慢の足固定具。DSAでどうすれば、患者さんが苦痛がないか、足が動かないかというところを元に捨てるはずだった他のクッション剤をカッターナイフで削って作ってくれました。KCJLで各方面から評価をいただきました。うちの足DSA、めっちゃきれいです!!

私はたくさんの先生方に包み欠かさず、苦労されたこと、成功の秘訣を教えていただきました。ですから、私も今後、インターベンションや循環器科に情熱を燃やす若いDr方、コメディカルさんにとって、少しでも役にたてるようになりたいと思っております

2013/07/05

体外でみた4段ロケットの上手な使い方(CXiの回し方とだしいれ)

実際に、POPからATAが分岐するところ、さらにその先の「肩」のところで困ることは多いと思います。これを4段ロケットでどう越えるか、まあ、あえていえばCXiでなくMPでもいいかもしれないのですが、ヌルヌルによりサクサク入ることもありますので・・・
体外で実験したものです。ParentーCXiーProminentNEOの出し入れでバックアップ力やBiasを変えること、ProminentNEOからワイヤー(Cruise)を出し入れすることで、ワイヤーの「曲げ」を変えることなく「形」を変えるところがポイントです。
しかし、春日部のA先生がおっしゃっていたとおり、Angio下のほうが直視下より入れやすい、というのは真実でした。
そして、山越しと順行でいかにデバイスフリクションが違うかということもこの模型を使えばすぐわかると思います。0.014システムを山越で使うのは本当に技術が必要だと思います。
System:シリコン製の血管+4FrCXi+ProminentNEO+Cruise
左手はどこをぬらしてどこを乾かして、というのもポイントだと思います。実際のときは乾いたガーゼが左手、濡れたガーゼを右手です。