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2016/04/29

いよいよ1ヶ月をきってしまいました。

 いよいよ新生STARTとしての大きな仕事が迫って参りました。
「世界でいちばん」の治療を「地元」で受けられるようにしたい
私が西条に赴任した2011年にめざしたことです。もちろん自力ではできませんが、沢山の先生方、企業の皆様、病院関係者の皆様の御協力をいただき、実現することができました。産官学協業と愛媛から世界への発信、これもSTARTのコンセプトです。石原教授の御尽力で、愛媛県経済局からも後援をいただくことができました。

こちらは専門家向けの案内状です。心不全・腎不全・心筋梗塞後という背景がある慢性完全閉塞を3症治療いただきます。そして、血管内視鏡やCTガイドでの超ハイレベルなディスカッションを行いながらの治療が1例予定されています。プレミアムレクチャーも3講演あります。
一般演題も8演題ですが、一つ一つが教育講演レベルのものです。
Dr.Session with Message 
1 演題名:当院で経験した第3世代ステントにおけるdeformation症例について:高松赤十字病院循環器科 外山裕子
*ステントの進化こそは中長期成績の向上、そして低侵襲インターベンションの普及に直結。本当に「最新のステントが最強のステント」であるのか?高松赤十字病院で蓄積されたTips and Pitfallを紹介くださいます。

2 演題名:安全なslender PCIのために  ~自分の常識は他人の非常識~:相模原協同病院循環器内科 笠井 智司
*「****ください!」それは本当に血管撮影室で通じるのか?新人教育、転入者教育も含めた心からのAdvise。デバイスの選択ミスはしばしば致命的。それは患者さんにとっても、病院にとっても・・・これはとっても大切なことであり、医療安全面からの教育講演としてお願いした演題であります。

3 演題名:私のTRI史:愛媛労災病院 循環器内科 見上俊輔
*鎌倉ライブ、九トラの感銘から、新居浜地区でTRIのPioneerとしてあゆまれてきた橈骨からのインターベンションの歴史。それは見上先生ご自身の歴史でもあり、デバイス進化の歴史でもあります。そこに、近年のACS治療成績を併せて、その功績を紹介していただきます。

CE Session 
4 演題名:新規にカテーテル室に参入した臨床工学技士の思い東大和病院 斉藤彰紀
*最後の臨床工学技士さんからの演題。こちらは加藤先生赴任後、激増したPCIに対応するため、CAG、PCIを医師一人で行っていた体制から、臨床工学技士が参入。人は増えない、でも業務は増える、でも楽しい。新規参入グループとしてのプレゼンテーションです。2演題のあとのプレゼンテーションであり、臨床工学技士のみならず、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、医師からの忌憚のない意見とアドバイスを!

5 演題名:当院心臓カテーテル室における臨床工学技士の業務について:高松赤十字病院 臨床工学課、木村竜希
*前半の演題4であった臨床工学技士業務の高松赤十字バージョン。ところ変われば体制も業務内容も、全く違う。いいところをどんどん取り入れましょう。「法律的にやってはダメ」なこと以外は積極的にやる、やってはダメなことも何のためにしているかはお互い理解し協力する。これがチーム医療だと思います。

6 演題名:Low operation try by Co-medical Challenge to a doctor〜:那須赤十字病院 真尾拓也
*那須の希望こと矢野秀樹医師のもとでSlenderPCI、いやカテ室そのもの、院内の臨床工学技士業務そのものを立ち上げてこられた真尾臨床工学技士から「どうやったらコメディカルのモチベーションがあがるか?」という講演です。地域医療の崩壊をくいとめるのはコメディカルのパワー。これはSlender Club Japanの思いでもあります。

スレンダー・ド・ソレイユ 
7 演題名:1つのGuiding Catheterで治療と同時に対側造影:東大和病院 加藤隆一
*これまでのCTO治療の常識が覆る、1P1Gについてのレクチャー。カメレオンテクニックとも称されるこのテクニックの当代随一である加藤隆一先生に来院いただきます。どこよりもわかりやすく、実践的なLectureです。百聞は一見にしかず「その2」です。お楽しみに。

8 演題名:捨て身のバーサン:小樽市立病院 循環器内科 髙川 芳勅
*急性心筋梗塞をシースレス3FシステムでPCI??Slender Club Japan随一の宇宙からの細径インターベンショニスト、高川先生のプレゼンテーションです。誰もが信じない、Virtual3FのAMI治療。でも、実際にやっている先生はいらっしゃるのです。高川先生、四国初上陸のスーパー講演です。

STARTは常に「三段仕込み」学生・研修医から各病院・地域でトップを張られているスーパーエキスパートまで、「疲れ切る」一日です。元々2日間を予定していましたので、かなりタイトなスケジュールになりました。
本当はカテーテル治療なんて誰も受けたくない、そして誰もしたくない。そこをめざし、世界で活躍されている先生方から御講演賜ります。

https://sites.google.com/site/shikokuivr/start2016-pci-live-demonstration-with-slender-club-japan
*セキュリティーの関係上、ファイヤサイドの公開講座を除き、完全事前申し込み制とさせていただきます。

2016/04/05

2016年3月の愛媛県医師会報に寄稿させていただきました

今回、機会をいただき、愛媛県の医師会報に寄稿させていただきました。僕はもともと西条出身で小中高まで西条市で育ち、大学まで愛媛でした。しかし、平塚市(神奈川)に親戚がいたことから、部活のあった中学校までは、「7月中に夏休みの宿題を全部終わらせたら、親戚のおばさんのところに遊びに行かせてもらう」という約束を親として、小学生や中学生の分際で寝台特急(当時は客車2段寝台)「瀬戸」や、新幹線で上京させていただいていました。それもあり、東京へのあこがれはずっと捨てられずにいました。学生の時に、医療情報部の石原謙教授(日本医師会総合政策研究所:日医総研の部長兼任)から「卒業後はしばらく東京で修業してこい」という言葉をいただき、救急医学の白川教授(現在は退官)から「東京いくなら下町の墨東だ。濱辺先生ってのが救命センターでがんばってるよ」という言葉と紹介をいただき、さらに当時、皆から「絶対にうまくいかない、挫折するだけだし、やめとけ」と言われる中、当時第2内科の助教授で現在は市立宇和島病院で診療をされている濱田希臣先生から「みんな反対しているかもしれないが、これからの世代、都会の市中病院で臨床研修を倒れるまでしてくるというのも面白いかもしれない。一人前になったらちゃんと帰ってくるんだぞ。そのかわりちゃんとした医療施設でニュートラルな研修をしてくること」という言葉をいただいた、というのがきっかけで、墨東病院に行かせていただきました。 そこで、循環器科では久保先生、岩間先生という本当にすばらしいお師匠さんに師事させていただき、内科認定医・循環器専門医・インターベンション認定医まで取得させていただき、カテーテル室の設計や病棟の運用まで仕込んでいただいて帰ってきました。帰郷に当たっては常光名誉院長、檜垣教授、石原教授の大きな御尽力とご理解をいただきました。感謝と畏敬という言葉しかありません。そのあたりのことを随想として書かせていただきました。
東京は本当に大きな街でした。まさに大都会。錦糸町こそ、東京の真ん中だ、と今でも思っています。




2016/03/23

今更、、ですが急性心筋梗塞や不安定狭心症では、PCIの診療報酬点数がちがうのです

2014年の診療報酬改定で、緊急PCIの診療報酬点数が変わっています。カテ室でガイドラインを見返すのは大変であることや、カテーテルレポートに明記しなければならない時間(発症、来院、再還流)、診断根拠の陽性項目をだれでもわかるようにまとめてみました


平成26年診療報酬データ K546  PCI

1 急性心筋梗塞に対するもの  32000
2 不安定狭心症に対するもの  22000
3 その他           19300

1をとるための条件 
ア トロポニンTまたはI陽性、またはCKMB高値
イ つぎのいずれか:胸痛などの自覚症状、新規ST変化または左脚ブロックまたは新規Q波の出現、エコーまたは左室造影で見られる新規の心筋障害または壁運動異常、冠動脈造影でみられた冠動脈内の血栓
ウ () 症状発現後12時間以内に来院し、来院からバルーンカテーテルによる責任病変の再開通までの時間(door to balloon time)が90分以内
  () 症状発現後36時間以内に来院し、心原性ショック(Killip分類class Ⅳ)であること。
*診療報酬明細書の摘要欄に該当項目、発症時刻、来院時刻及び再開通した時刻を記載すること。

2をとるための条件 下記アーウ「全て」を満たすこと
ア 日本循環器学会ガイドラインにおける不安定狭心症の分類で
1:新規発症の重症または増悪型狭心症:2ヶ月以内の新規狭心症、1日に3回以上の発作または軽労作だが増悪傾向があるもの、48時間以内に安静時に症状がみられた狭心症
2:亜急性安静狭心症:1ヶ月に1回以上の発作があるが48時間以内の発作はない
3:急性安静狭心症:48時間以内に安静時1回以上の発作あり
イ 日本循環器学会ガイドラインおける急性冠症候群の短期リスク評価が中または高リスクであること
1:65歳以上、DMIHDASOCIの既往、CABG後、アスピリン内服中
2:不安定狭心症であること
3:心音でIII音聴取、呼吸雑音、頻脈・徐脈、低血圧あり、冷汗や吐き気、呼吸困難あり、ニトロ無効
4:ST変化、Q波、VT、左脚ブロックあり
5:採血でTropTまたはI陽性、HsCRP上昇
6:CAGで多枝病変、血栓の存在、偏心プラークや壁不整プラーク
7:IVUSまたは血管内視鏡で不安定プラーク
ウ 来院から24時間以内(院内発症の場合は症状発現後24時間以内)に当該手術を開始すること。なお、診療報酬明細書の摘要欄に来院時刻及び手術開始時刻を記載すること。


上記簡略化した上のカテ室覚え書き

しかし、19300点と32000点は随分差がありますね。しかし、症状やリスク的には1と2に1万点もの差があるのかなあと思います。不安定狭心症は25000点くらいが、スタッフの呼び出し状況などを鑑みるとちょうどいいかなあと・・・

2016/03/22

解禁! J-LineScrewvineのMRI対応、KORAシステムのフルボディー対応

唯一のスクリュー直結リード、ボディー3.8FrシステムであるJ-LineScrewvine(もともとはThinlineといわれていたリード)の条件付きMRI対応認可が下りました。時代の要請から、KORAシステムのリード、日本光電のNUANCEシステムやMedtronicのMRI対応リードをなんとか我慢してこの数年間使っていましたが、久しぶりにこのリードを使用して「やっぱり違う!楽だ!」という感触を得ました。圧倒的です。

当院では2011年よりリードはこのモデルを使っており、本体(Reply)をKORAに交換した場合、その方々でもMRI撮像可能となります。
時間はかかりましたが、過去にさかのぼってまでのMRI対応をとってくださった日本ライフラインさんに感謝です。 もっとも、Replyは電池寿命がながいため、余程の事情がない限り、電池消耗まで交換しない方針の私にとっては、急激な変化はありませんが、このあと5-6年後の初回交換を迎える患者さんにとっては大きな朗報だと思います。


このシステムの植え込みにもいくつかのTipsがあります。自分が書いたつたないテキストですが、是非、ご参照ください。DDDがSkin-To-Skinで50分未満、Spike-P<150,QRS<150が実現します。

http://www.jll.co.jp/medical/images/pdf/casereport-21.pdf

2016/03/17

2016年5月31日 START WORKSHOPのパンフレットです(Update)

サイトのURLを掲載しました。「https」ですのでご注意ください。
またコンプライアンスの問題から指摘をいただい点を訂正させていただきました。

参加、交通の申し込みがFAXとなっていることをお詫び申し上げます。地方開催であり、昼食数、ホテルの確保などミスがあっては絶対にならないため、(宿泊できなくなり野宿となる、あるいは空港から迷ってしまい、四国で途方に暮れる、、などなど)ご協力、ご理解のほど、宜しくお願い申し上げます。 全てをファイリングし、適切にデータ管理させていただきます。

2016/03/11

新生START(四国動脈硬化疾患治療技術研究会)

これまで「西条動脈硬化疾患治療技術研究会」として私が主催をさせていただき、通算13回のライブデモンストレーション、Educational Workshop、ハンズオンセミナー、地域連携講演などをおこなわせていただいてきていました。
この度、諸般の事情から、より活用しやすく、より参加しやすく、より続けられる、研究会組織、とそれに基づいたワークショップ、症例検討会を行うように、という時代の流れから、多数の先生方にご尽力をいただき、「四国動脈硬化疾患治療技術研究会」構成させていただきました。2015年7月の坂の上ビデオイブ、高松でのEVT研究会、10月に当院で行ったワークショップ・・・とかれこれ半年かけて趣意書作りはじめ、賛同してくださる幹事の先生方、顧問の先生方にご協力をいただきました。最後に大きなご助言と後押しをいただき、ようやく2月上旬にカタチとなった次第です。

趣意書、参加申し込みテンプレートを作成させていただきました。 なぜか、Googleで上記のタイトルを検索してもでてきませんのでこちらでアナウンスさせていただきます。

5月31日 四国地区で再びSlender Club JapanのWSを開催させいただけること、同時に愛媛ならではの血管内視鏡や放射線科医によるスペシャルな画像診断のLectureをいただけること、本当に楽しみにしております。この一日は時代に逆行すると批判をいただくかもしれませんが、完全に「日本語縛り」です。超一流のOperatorに地域の患者さんを治療していただける、さらにその技術を地域の医師、コメディカル、企業関係者に教えていただく、我々が外に行って教えていただくことももちろん大切ですが、地域の患者さん達が世界で活躍される先生方による治療をうけられることも大切な地域貢献と考えています。
快く、院内での開催を承諾してくださった循環器科スタッフの皆様、病院幹部の先生方にも大きな感謝です。  


一人も多くの患者さんがよりよい治療を、より安全に受けられますように。地域医療が崩壊しませんように。

四国動脈硬化疾患治療技術研究会
https://sites.google.com/site/shikokuivr/

同5月16日PCI研究会
https://sites.google.com/site/shikokuivr/start2016-pci-live-demonstration-with-slender-club-japan

2016/02/16

EVT術前検査の比較と最新情報

久しぶりの更新です。やはり冬は循環器科の緊急患者(心不全、不整脈、虚血性心疾患、閉塞性動脈硬化症)が多く、本来の業務が忙しくなる上、お手伝いさせていただいている内科救急や当直も肺炎、発熱、嘔吐下痢症、インフルエンザ、脳出血などで忙しいものです。
当院では末梢血管治療を年間約100例のペースで行っていますが、2011年以後は私のポリシーで「検査のための侵襲検査は極力行わない」ということで症状+ABI+体表面超音波検査による術前検査と術後フォローを行っていましたが、それではどうしても不十分なところがありました。
他の施設では、3D-CTAngioという造影CTを行っているところもありました。しかし、造影剤を使うことに抵抗がある患者さんが非常に多いことが現実となりました。また、単純CTから血管走行をシミュレーションするという手法を北光記念の野崎先生や時計台記念病院の浦澤先生に教えていただき、それも活用させていただいていました。また、冠動脈CTにおいてCTOのワイヤリングに単純CTが有用であることを北播磨医療センターの山田先生、野崎徳洲会の奥津先生におしえていただき、活用していました。
それでもどうしても「石灰化が凄まじい透析患者さん」については情報が不十分となることもありました。そして昨年、当院ではMRIが更新され、そのころから末梢動脈をMRIで評価するということを積み重ねてきました。

その結果、禁忌事項が無い限り、これらの検査を組み合わせることで、最強の術前評価(PPIにむけての治療戦略、ゴールライン、患者説明・指導)を、すべて「外来」で「造影剤の使用もなく」「直接動脈穿刺もなく」行うことができることがわかりました。



エコーで流体力学に基づいた血流評価(エネルギーロスなども評価できる)とプラーク性状、穿刺部の性状を詳細に確認、単純CTで石灰化の程度、血管走行、骨と血管分岐や走行の位置関係、血管の閉塞または狭窄による筋肉量の評価、万が一に備えて血管周囲の腫瘍(腫瘍からの圧迫による動脈狭窄もある)や動脈瘤の有無を評価、そして、「非造影」MRAで実際の血流にもとづいた血管内腔評価や大血管の分岐、同時に重症下肢虚血の場合は膿瘍や骨髄炎の有無、深達度を診断するということが可能です。体表面エコーから血流の流体力学の話は北九州市立病院の原田先生に、CTによる筋肉量評価やMRIによるCLI評価については当院整形外科の白形部長におしえていただいたことです。

閉塞性動脈硬化症、とくに「重症下肢虚血」はとくに糖尿病・透析患者さんでは動脈硬化疾患の「最終形」となっていることが多く、穿刺にともなう合併症や末梢塞栓、血管損傷などもどうしてもつきものです。さらに、手技時間がながくなることによる苦痛や血栓症のリスクも伴います。それに対し、診断・治療において、少しでも安全で、遠隔成績のよい(当院では<<18ヶ月>>のSFA-Long CTOに対するTLR4%未満)EVTを実現し、結果を出していこうと考えています。

講演の機会をいただけましたら、具体的な症例提示もあわせて、お話することがようやく可能となりました。 これまでたくさんのことをおしえていただいた先生方、そして、無理難題を押しつけてもちゃんと僕が満足し、患者さんの治療にとって有用な画像を作り続けてくれている臨床検査技師、診療放射線技師のチームスタッフに感謝です。