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2013/05/08

循環器科クルズス(7) 不整脈(分類と頻脈性不整脈)


循環器科クルズス(7)不整脈(分類と頻脈性不整脈)不整脈はわかりにくい!とよく聞くが、下記のように分類するとあっさりする。 1:徐脈か頻脈か2:上室性か心室性か3:異常興奮を起因とするものか、伝道路に起因するものか 徐脈のときは摘要を確認したうえでペースメーカーを入れることが多い。さて、頻脈である。異常興奮を起因とする上室性のものは心房細動:不規則なNarrow QRS。f波は症例によっては見つけにくいこともある。さらにしばしば「変行伝導」を伴い、QRSの波形がかわることもある。心房内の異常興奮によりf波が1000Hz前後で出現。それがランダムに房室結節をとおり、脈の不整をきたす。Atrial KickがなくなるためCI0.3前後低下、さらにHR100以上のものでは拡張不全をきたすため、心不全となってしまう。治療法はリズムコントロールとレートコントロールの併用である。リズムコントロールにはアスペノン40mg2x、サンリズム150mg3x、β遮断薬を使うが、サンリズム、βについては心機能、腎機能をみて摘要を決める。リスモダンは優れた薬であるが、抗Ch作用が強く、中年以上の男性には用いないのが原則である。レートコントロールはワソラン3T3xあるいは4T4x、場合によってはジゴキシン、βを加える。最近はベプリコールを用いたコントロールを行うのが主流であるが、専門医にコンサルトするほうがよい。心室性のものは心室頻拍(VT):規則正しいWideQRS。1bの抗不整脈薬を用いることが多い。特発性VT、多発するRVOTではカテーテルアブレーションのよい摘要であり、心エコー、ホルターをとり、専門医に紹介する。これはVfに移行しない限り死ぬことはない。心室細動(Vf):特発性(ブルガダ)以外は基本的にIHDに伴うものが多い。即座に電気的除細動の必要があるとともに、アミオダロン、β遮断薬の内服、ICDの植え込み摘要を考慮し、専門医に相談(場合によっては転送)が必要。これは「死ぬ」不整脈。で、異常回路によるものはAFL(心房粗動):T弁の周囲をマクロリエントリーが回ることでF波がときどき心室に下りてくる。規則正しい。2:1伝導では200前後、3:1伝導では140前後である。aVfで下向きの鋸歯状波のAFLについては、Common AFLとされ、カテーテルアブレーションを行うことができる。Un-Commonの場合にはアブレーションは困難。PSVT:房室結節回帰性リエントリーのものを「AVNRT」とよび、発作時の特徴は規則正しいNarrowQRSHR200前後。停止にはワソラン、ATPを使用。

WPW症候群合併でKent束からのリエントリーはAVRTとよばれ「規則正しいWideQRS」となりPseudoVTと呼ばれる。このときにDigoは禁忌となる。可能であればABLを行う。

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