いずれも、旧ソビエトの巨匠、いや、20世紀の巨匠。
自分の中で、ホロヴィッツ=晩年の来日時のイメージで抑揚もなくのっぺりとした演奏、のイメージであったが、吉町先生から「いやいや、若い頃のホロヴィッツの演奏をきいてごらん」と教えていただき、全集を購入。
自分の印象が大きく変わった、ダイナミックかつ技巧的な演奏でした。現在最高、と評されるポリーニよりも叙情感があり、魔女とよばれる1970年代のアルゲリッチよりも奥深い。確かにホロヴィッツのショパン、シューマンは素晴らしいものであった。まさに「鍵盤の魔術師」、ミスタッチなし。
ところで、今回のリヒテルは久保先生に教えていただいたものである。リヒテルはウクライナ生まれであったことからか、晩年までなかなか西側にでることがなく録音も非常に限られ「謎のピアニスト」という言葉で知られていた。
さて、今回、没後20年を記念してのシューベルト、ベートーベン、2種類の新録音CDが発売された。自分は、シューベルトはよく分からないのでベートーベンのみ購入。
ヨドバシで売っていないため、AMAZONで購入。
https://www.amazon.co.jp/没後20年記念BOX-リヒテル-プレイズ-ベートーヴェン-Sviatoslav-Beethoven-日本語帯-解説付/dp/B06ZYWH34M
翌日届いたが、、これは凄い。1960年ごろの録音にありがちなノイズ多々、LP版かというような音ではないのがうれしかった。非常に強いタッチ。ホロヴィッツのような技巧を前面に出す演奏ではなくなく、抑揚を前面に出す演奏。で、かつ技巧的。前期ソナタはそこまででもないが、後期ソナタは非常によかった。
Classicalなピアノは、高音が研ぎ澄まされるものではないが、むしろベートーベンにはマッチ。
1986年製のPioneer Private B9はいまでもとってもいい音。昨年も高知のPioneerでメンテナンスしていただき、アンプも絶好調。現在、パイオニアはカーAV(Carrozzeria)のみのメーカーになってしまっているが、もう1度あの素晴らしい、コンポを作っていただきたいもの。それよりも、30年前の製品をきちんとばらして分解清掃してくださる会社の体制、そして「大切に使っていただきありがとうございます」というメッセージ付きで返送してくださった技術者の方には感動です。
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